埼玉の「公立の雄」古豪・上尾が21世紀枠候補に 高野監督「上尾のユニホームを甲子園で見てほしい」

[ 2025年12月12日 19:42 ]

<センバツ21世紀枠候補9校発表> 21世紀枠候補9校に選ばれた上尾の選手たち (上尾高校野球部提供)
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 もう一度、甲子園へ――。OBたちの、オールドファンの熱い期待を乗せて、上尾(埼玉)の“夢”がつながった。第98回選抜高校野球大会(来年3月19日から13日間、甲子園)の21世紀枠候補として関東・東京地区からの選出。この日は2年生が沖縄への修学旅行で、1年生も芸術観賞会のため部員の姿はない。高野和樹監督が片野飛鳥野球部長とともに対応し、選ばれれば42年ぶりとなる甲子園への思いを語った。

 「身が引き締まる思いです。誇りと責任を持ってやってきた姿が認められたんだと思います。これからもやるべきことをやって、甲子園の土を再び踏めたらありがたい」。75年夏に原辰徳(元巨人監督)擁する東海大相模を破ってベスト4など春夏計7度の甲子園出場の古豪。高野監督が2年生だった84年夏を最後に甲子園から遠ざかるが、平成に入り私立全盛となった埼玉で常に上位へ進出し「公立の希望の光」になってきた。信条は粘り強い野球。高野監督が少年時代からあこがれた強い上尾の伝統だ。

 上尾の最後の甲子園となった84年夏。2年生の控え捕手だった高野監督は40年以上経った今でも「入場行進のときの足の感触から鮮明に覚えてる」。母校の監督に就任して16年、選手たちに「甲子園は野球がうまくなる場所だ」と伝えてきた。だからこそ、選手たちを連れて行きたい。今も応援してくれるオールドファンのため、そして「もう一度、甲子園へ行ってくれ」と常に言ってくれるOBたちのためにも、私立のぶ厚い壁に臆することなく「公立校として気持ちで負けず、誇りを持って戦ってきた」という。今秋も県大会準決勝で浦和学院に3―4で敗戦。あと一歩で届かなかった夢に手が届くかもしれない。

 胸に漢字で「上尾高校」のユニホームは変わらない。「何とかもう一度甲子園へと思ってやってきた。甲子園で上尾のユニホームを見てほしい」。過去に埼玉県から21世紀枠で甲子園出場はない。伝統校の誇りと責任感を胸に、来年1月30日の運命の時を待つ。

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