【甲子園】県岐阜商 公立の快進撃止まる 69年ぶり決勝進出ならずも、鮮やかな記憶残し聖地を去る

[ 2025年8月21日 10:29 ]

第107回全国高校野球選手権大会第14日目 準決勝   県岐阜商2―4日大三 ( 2025年8月21日    甲子園 )

<県岐阜商・日大三> バックの好守に笑顔の県岐阜商・柴田(撮影・大森 寛明)
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 県岐阜商(岐阜)が日大三(西東京)に敗れ、1956年以来、69年ぶりの決勝進出はならなかった。

 全力プレーでチームを鼓舞する男が試合を振り出しに戻した。左手指がないハンデを持つ横山温大(はると=3年)が0―1の2回無死一、三塁、貴重な一振りでムードを変えた。膝元へのスライダーをすくい上げ、右翼へ高々と飛球を打ち上げると、三走が生還して同点。横山にとっては今大会3打点目の貴重な同点犠飛となった。

 守備からのリズムを確実に形にした。2回2死二塁、日大三の1番・松永海斗(3年)が左前打を放ったが、左翼手・宮川鉄平(3年)が本塁への好送球で、二走をタッチアウトに。同点劇は宮川の中前打から始まった。

 全員でつくった勢いを4番打者が加速させた。準々決勝・横浜戦(神奈川)でサヨナラ打を放った坂口路歩(3年)は1―1の5回2死一、二塁、日大三のエース・近藤優樹(3年)の投球を捉え、右前に勝ち越し打。球場のボルテージは最高潮に達した。

 背番号1の柴田蒼亮(2年)は3回以外全ての回で得点圏に走者を背負いながらも、粘り強い投球で強打の日大三打線に的を絞らせなかった。しかし球数が100球を超えた終盤に疲労の色が出始める。1―2の8回に同点に追いつかれ、延長タイブレークの10回に決定的な2点を失った。それでも9回2死一、三塁、147球目にこの日最速の146キロを計測するなど、魂を込めて164球を投げ抜いた。

 公立校としては2018年の金足農(秋田)以来、7年ぶりの決勝進出はならなかったが、さわやかな戦いぶりは甲子園に鮮烈な記憶を残した。全力で戦ったナインは胸を張って、聖地を去る。

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