能見篤史氏 阪神・才木浩人は復調のきっかけをつかんだ 前回から投球フォームとテンポが改善

[ 2025年7月17日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神0―6中日 ( 2025年7月16日    甲子園 )

<神・中>力投する阪神の先発・才木(撮影・後藤 大輝)
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 【能見篤史 視点】中7日で中日戦に先発した阪神・才木が、6回2失点で相手先発・高橋宏との投げ合いに敗れた。これで5試合連続7回未到達となった才木だが、本紙評論家・能見篤史氏(46)は、投球フォーム、テンポともに前回からの改善を見いだした上で「先制されてはいけないという力みが6回に出た」と分析。阪神は中日に今季ここまで5勝7敗と負け越しているが、その点については「ここからの切り替えがポイント」と提言した。

 6月10日の西武戦から5試合連続で7回に届かず、特に1日巨人戦、8日広島戦はともに勝利投手になったものの、5回でマウンドを降りていた才木だったが、この日の登板で復調のきっかけをつかんだと思う。

 ずっと守ってきたカード頭の先発から立場を変更して臨んだ試合。才木も問題意識を持ち、修正すべきポイントを理解した上で準備をしたはずだ。結論から言うと、最近の登板の中では内容ある投球を見せてくれた。

 5回までは1安打投球。「変わった」と感じたのは(1)投球フォーム(2)投球テンポの2点だ。フォームについては一塁側に倒れ込む形が少なくなった。前回の広島戦では一塁側に倒れないと投げられないという感じで、バランスが崩れ、球の質にも影響していた。テンポについても捕手からの球を受けて、すぐにサインを待つ姿勢が出ていた。ロジンを使ったり、ひと呼吸置くこともなく、次の投球に入ることで、相手に間(ま)を与えない流れができていた。

 ただ、初めて得点圏に走者を背負った6回だけは、自分のペースで投げることができなかった。高橋宏との息詰まる投手戦で先制されてはいけないプレッシャーと、いい投球ができない試合が続いたことによる余裕のなさが、2失点につながった格好だ。振り返れば「ピンチだ」と自分を追い込む必要はなかったと思う。後半戦も点差や相手に関係なく自分の投球をマウンドで実践するだけ。改めて言うが、5回までは素晴らしい投球だった。それを継続することに徹してほしい。

 チームとしては、これで中日戦5勝7敗。セ・リーグで唯一黒星が先行している。近本から大山までの1番から5番が高橋宏に1安打のみ。近本、中野は2試合で17打数1安打に終わった。1、2番が抑えられると、阪神の得点力が下がることは否めない。

 それでも“中日戦だから打てない”と結びつける必要はない。いい投手に、いい投球をされたら、どんなチームでもなかなか打てない。この日の高橋宏の投球でも、打てる球はなかなかなかった。負け越しとか苦手とかを必要以上に気にすることなく、切り替えていつも通りに戦う。それが大事だ。

 阪神がチームとして取り組むべきことは、どんな形で頂点に立つか。それだけ。たとえ中日に負け越しても、他に勝てばいい。攻撃をつなげて、接戦をしっかり勝ち切る野球に徹する。阪神は、それができるチームであることに変わりはない。 
(スポニチ本紙評論家)

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