広島ドラ2・佐藤柳 球団73年ぶり快挙!プロ初登板初先発初勝利&初打席初安打

[ 2025年6月30日 05:45 ]

セ・リーグ   広島2―1中日 ( 2025年6月29日    バンテリンドーム )

<中・広>プロ初勝利を挙げた佐藤柳(左)と新井監督(撮影・椎名 航)
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 広島のドラフト2位・佐藤柳之介投手(22)が29日の中日戦でプロ初登板初先発し、6回2安打無失点の好投で初勝利を挙げた。先発無失点での勝利は、球団では同じ左腕の06年斉藤悠葵以来2人目。3回の第1打席では初安打となる右前打を放つなど、初ものづくしの一日となった。チームは2連勝で2カード連続の勝ち越しを決め、貯金を「2」とした。 

 勝利の瞬間、佐藤柳の頬が緩んだ。敵地でのプロ初登板初先発。「初回は緊張した」と言うものの、落ち着いた投球で6回2安打無失点に封じた。

 「いつも通りの投球をしようと思ってマウンドに上がった。ストライク先行で自分の投球ができた」

 初回は3者凡退。3回は無死一、二塁のピンチを招いたが、慌てなかった。松葉のバントを冷静に処理して三塁封殺。続く岡林も遊ゴロ併殺に仕留めて踏ん張った。4~6回までは安打を許さず。140キロ台前半の直球を軸に、100キロ台のカーブを交える緩急自在の投球で相手打線を手玉に取った。

 3回1死の第1打席では右前打。初登板初勝利の試合で初打席初安打をマークするのは、球団では52年3月の大田垣喜夫以来73年ぶり2人目の快挙だ。背番号「28」の前任者で、打撃も武器とする床田からもらったバットで快音を響かせ、「打つことができて良かった」と汗を拭った。

 「(ウイニングボールは)両親にあげたい。(初安打の記念球も)親がほしいと言えばあげます」

 小学3年で野球を始めるきっかけをつくってくれたのは父・友和さんだった。幼稚園の頃には水泳を習い、小学1年からは空道の教室に通っていたというが、野球経験者で、51歳の現在も草野球チームに所属する父の試合に付いていくうちに興味を持った。父が仕事から帰宅後は毎日キャッチボール。野球が身近にあったからこそ、のめり込むのにも時間はかからなかった。

 「カーブが一番の強み。大きいカーブが今は主流だが、自分のはドロンと緩い」

 小学生の頃に初めて父から教えてもらった変化球の握りがカーブだった。宮城県出身で、子どもの頃は、家族でよく楽天の本拠地へ観戦に出かけた。かつてスタンドからプロ野球選手に憧れのまなざしを向けていたが、自身がヒーローとなる日が訪れた。

 「一喜一憂しようとは思わない。次は2勝、3勝とできるように。任せられた試合でゲームをつくりたい」

 喜びをかみしめながらも、勝利の余韻に浸ることはない。先発ローテーション定着に向けて思いを強くした。 (長谷川 凡記)

 ≪現地観戦の家族も感激≫佐藤柳の初登板を観戦するため、家族も宮城県から応援に駆けつけた。母・百合子さんは「まさか我が子がプロの世界で(1軍の)マウンドに立てると思っていなかったので、実感がない」と緊張の面持ち。父・友和さんも「夢のよう。夢はかなうんだなと思った」と感激した。両親は数日前に初先発することを知らされると、すぐさま入場券を手配。待望の瞬間を現地で見届け、忘れられない一日を過ごした。

 ≪大田垣喜夫以来2人目≫広島新人の初登板初勝利は佐藤柳で15人目(左腕3人目)。先発無失点での勝利は、同じ左腕の06年斉藤悠葵以来2人目だ。打っては初打席初安打。2リーグ制後の新人で、初登板初勝利の試合で初打席初安打も記録したのは、07年6月9日広島戦の大隣憲司(ソ)以来10人目。広島では52年3月21日松竹戦の大田垣喜夫以来73年ぶり2人目となった。

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