カブス今永昇太 1球の失投で痛恨被弾 7回で自己最多10三振の快投も援護なく無念の降板 9勝目ならず

[ 2024年7月22日 05:09 ]

Dバックス戦に先発したカブス・今永昇太
Photo By AP

 カブス・今永昇太投手(30)が21日(日本時間22日)の本拠地シカゴでのダイヤモンドバックス戦に先発登板。後半戦初戦は7回90球を投げ、2安打、1本塁打、1失点、10奪三振、2四死球で降板した。

 初回、先頭のマルテは82・6マイル(約132・9キロ)のスプリットで空振り三振。2番・グリチェクからは92・2マイル(約148・3キロ)速球でメジャー通算100奪三振目となる空振り三振を奪った。そして、3番・グリエルは外角に92・8マイル(約149・3キロ)をズバッと決めて見逃し三振。3者連続三振という文句なしの立ち上がりを見せて、スタンドを沸かせた。

 2回は先頭のウォーカーに死球を与えたものの後続をピシャリ。3回はわずか6球で3者凡退に抑えた。4回も先頭・グリチェクを四球で歩かせたが、今度も後続を3人で抑えた。5回も3者凡退とし、6回2死までノーヒット投球を続けたが、グリチェクに中前に運ばれた。それでも動揺することなく続くグリエルを右飛に打ち取った。

 だが7回、1死無走者から5番・スアレスにこの日の85球目、90・8マイル(約146・1キロ)の速球を左翼場外まで運ばれた。痛恨の失投でソロ本塁打を被弾してしまった。打線も7回までわずか1安打と今永を援護できず。今永は7回をわずか2安打で1失点。メジャー自己最多の10三振を奪いながら、援護なく無念の降板となった。

 今永は前半戦で17試合に登板して8勝2敗、防御率2・97はもちろんチームトップの成績。16日のオールスター戦にもカ軍で唯一選出され、4回の1イニングを3人でピシャリと抑えてみせた。ルーキーの日本投手が球宴で登板するのは95年の野茂英雄以来、29年ぶり2人目という快挙でもあった。

 球宴の試合前にはドジャース・大谷に話しかけ「俺、結構、癖のこと言われるんだよね」とグラブの大きさ談義に花を咲かせた。また、ブルペンでは同じナ・リーグで先発したパイレーツの怪物右腕・スキーンズの投球練習を観察。「トップ選手が一人一人しっかり準備している。フィジカルで劣る自分は準備を適当にできないなと勉強できた2日間だった」と大きな刺激を受けるとともに、“エース”の風格すら漂わせていた。それだけに、快投を演じながらの無念の降板は悔しさばかりが残った。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

野球の2024年7月22日のニュース