ENEOS田沢、16年ぶりの東京ドームのマウンドに Rソックスで世界一味わった右腕が古巣で復帰登板

[ 2024年7月22日 22:35 ]

第95回都市対抗野球第4日   ENEOS6―0東海理化 ( 2024年7月22日    東京ドーム )

<東海理化・ENEOS>ENEOSの2番手として9回に登板した田沢(撮影・篠原岳夫)
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 2022年優勝のENEOS(横浜市)が東海理化(豊川市)に快勝した。レッドソックスなどでメジャー通算388試合登板の田沢純一投手(38)が9回に2番手で登板。98年以来16年ぶりの東京ドームのマウンドで、1回無失点に抑えた。

 16年ぶりだ。東京ドームのマウンドに帰ってきた。6―0の9回。「ピッチャー田沢」のコールに場内が沸いた。左飛、空振り三振で2死から右前打されたが、最後は中飛。16球で完封リレーを完成させ、ナインとハイタッチを交わした。

 「去年は右肩が悪くて全く投げられなかったけど、チームに貢献できたことに感謝してます。ファンも田沢がいると分かってくれたかな」

 08年。エースとして9度目の都市対抗優勝に導き、MVPである橋戸賞を獲得。同年、国内プロ野球を経ず直接メジャー移籍して世間を騒がせた。レッドソックスでは13年にセットアッパーとしてワールドシリーズ制覇に貢献。メジャー通算388試合に登板し21勝26敗4セーブ、防御率4・12を残した。その後、BC埼玉、台湾でプレー。22年9月に古巣復帰も、昨年は故障でなかなか投げることがままならなかった。

 紆余(うよ)曲折の野球人生。一緒に栄光を味わってきた大久保秀昭監督は「最後に田沢を登板させられて良かった。彼を呼んだ大きな意味だったから。どういう落とし所をつけるかという中で、僕が声をかけた」とさまざまな思いを込めた起用だったと明かした。 だが、田沢は違う。「僕が現役を続けるかとうかは別にして…。久々にドームで投げられたことはポジティブに捉えて、また次戦に向けてしっかり準備したい」。38歳となりこの日の最速は142キロも、まだ心に燃えるものがある。

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