楽天・則本 プロ初セーブ 抑え転向2戦目わずか4球で3人ピシャリ 新守護神が米移籍した松井の穴埋める

[ 2024年4月3日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天4-2日本ハム ( 2024年4月2日    エスコンF )

<日・楽>9回、石原(左)と勝利の握手を交わす則本(撮影・高橋 茂夫)
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 2点差。本拠地開幕戦で逆転に懸ける日本ハム打線の前に、楽天の新守護神が立ちはだかった。則本がわずか4球、2分で試合を締め「チームのみんなが9回まで持ってきてくれたので、しっかりと3人で締められてよかった」と笑みをこぼした。

 初球。代打・加藤豪から154キロの直球で空振り。2球目のスライダーで二ゴロに仕留めると、松本剛、万波はいずれも初球のカーブで右飛に仕留め、捕手の石原とハイタッチで勝利を祝った。今季初登板だった31日の西武戦は同点の9回だったが、2試合目でプロ初セーブとなった。

 昨秋のキャンプ中。就任したばかりの今江監督から、抑え転向を打診された。先発として通算114勝を挙げてきたが「監督になってから一番最初に考えた」という指揮官の熱い思いにプライドは吹き飛んだ。5学年下でパドレスに移籍した前守護神の松井とは、年末までトレーニングを行い「野手になるわけじゃない。球を投げて相手を抑えるというのは変わらないですよ」と金言を授けられた。渡米直前に「熱い抱擁をしてきました」という通算236セーブの後輩は、日本時間3月29日にメジャー初勝利。メジャーでの活躍も刺激に4日後、新守護神としての一歩を踏み出した。

 恩師への思いがあふれた。プロ初セーブの喜びを誰に伝えたいかと問われた右腕は迷わず、元監督で18年に70歳で死去した星野仙一氏の名前を挙げた。新人時代の13年は開幕投手に抜てきされ、監督と選手として日本一に輝いた恩師。「12年目ですけどルーキーみたいな感覚でやっています。こうやって立場が変わったけど頑張っています、と伝えたい」と言葉をつないだ。

 1月に地元・滋賀の実家近くの神社で引いたおみくじは大吉。「“頑張れば大丈夫”って書いてありました」。新守護神が連勝をもたらし、勝率5割に復帰した。(花里 雄太)

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