【優勝余韻インタビュー】近本光司 骨折離脱の「あの3週間」がいい休養に

[ 2023年9月16日 06:00 ]

阪神・近本
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 歓喜の瞬間から一夜明け。スポニチでは15日付紙面で、阪神の18年ぶり優勝をスペースが許すかぎり大展開しましたが、実は紹介しきれなかった話がまだまだありまして…というわけで、優勝紙面に掲載しきれなかった近本光司外野手のインタビューを掲載する。

 ――終盤戦の戦いはどんな心境で?
 「もし残り7試合、8試合でマジック5とかだったら、結構きついかなと思いますけど。残り20試合でマジック10なら、こっちは5割でもいいとか。“じゃあ、いつも通りやろう”という感じでしたね。9月は、そんなに優勝を背負って…ではなかったですね」

 ――首位に立ち続けた。やりがいをどう感じていたか。
 「あまりやっている時は感じないですけど、でもふと客観的に見た時は、ああ強いな、と思ったことはよくありますね、今年は。1点差ゲームを勝ちきることもそうですし、同点までは別にOKという監督の考えなので。じゃあ引き分けが多いかというとそうじゃなくて、しっかり勝ち切れていた。サヨナラも多いし、逆転も多いので、記者さんも僕らと同じように、はたから見て“今年は強いな”と感じたと思うので。今年は“勝たないといけない”とそんなに思わなくても、誰かが絶対にやってくれるというのをすごく感じました」

 ――どんな意識でチームを引っ張ったのか。
 「引っ張るって何ですか?(声をかけたりとか)コミュニケーションとか、逆に森下に対して、いろいろ言う事はあると思う。野球以外のところですね。僕らも29歳なので」

 ――野球をしていないところとは?
 「試合以外の時間ですね。トレーニングなどで、まだまだ分かっていないところがあるので。僕が言ったのは2回ぐらい。もうちょっとこう考えてもいいんじゃない?とか。小言系じゃなくて“プロ野球ってこんな世界やからな”という感じです。(チーム内)競争は激しいし、味方だろうが敵なので。出場機会は何かをきっかけにすぐに変わる。保証もないし、だから毎日苦しいと思うけど。自分も同じように(先輩から)言われましたね」

 ――夏場には右肋骨骨折があった。
 「離脱したことが今までなかったので、その葛藤はありました。でも、この休みを振り返った時に、(結果的に)いい休みだったと思いたいので。あの3週間がいい休養だったと思えるように、より意識的にやっていましたね。頭と体の両方を休めましたけど、でも頭の方が大きいですかね。頭の方が疲れてしまうと、タイミングのスポーツなので、そのタイミングがちょっとでもズレたら打てないので。12時半には家に帰れていたので、すごく楽でした。今思えば、あの3週間があったから、後半もしっかり頑張れたと思っています」

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