東海大相模・山内 9打席連続安打で8強けん引!大会記録にあと2 父は元大洋の英雄さん

[ 2023年7月19日 05:00 ]

第105回全国高校野球選手権神奈川大会5回戦   東海大相模8―1桐蔭学園 ( 2023年7月18日    保土ヶ谷 )

<東海大相模・桐蔭学園>初回、中安打を放つ東海大相模・山内(撮影・田中 さくら)
Photo By スポニチ

 第105回全国高校野球選手権(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は18日、26大会で継続試合1試合を含む137試合が行われた。神奈川大会では今秋のドラフト候補で1番の東海大相模・山内教輔外野手(3年)が、4打数4安打1打点の活躍。9打数連続安打とし神奈川大会記録にあと2と迫った。1番打者にけん引された打線は13安打で、桐蔭学園に8―1、7回コールド勝ち。優勝した21年選抜以来の甲子園へ、快勝した。

 左打席の頭上で、バットのヘッドをクルクルと回しタイミングを取った。鋭いスイングから放たれた打球が、一塁線を破る。5回2死二塁から、7点目を叩き出す右翼線二塁打。悠々と二塁に到達した山内の安打はこの日、4本目だった。

 「ストレートだろうと変化球だろうと、バットの芯で捉えることに自信がある」

 プロ注目の1番打者のバットが止まらない。初回先頭で中前打を放つと、2回は右翼線二塁打、4回は中前打。結局4打数4安打1打点で、3回戦の4打席目から9打数連続安打を継続中だ。神奈川大会の連続打数安打にあと2本。4試合で15打数11安打、驚異の打率・733だ。この日も13安打での7回コールド勝利の、打線のけん引役となった。

 家族の思いを胸に戦っている。父・英雄さん(61)は秋田商で3季連続甲子園出場を果たした元大洋(現DeNA)の投手。1軍登板はなかったが、現役引退後は打撃投手も務めた。山内は5人兄弟の四男で、3人の兄の影響で野球を始めた。弟の健太郎くん(14)も埼玉・和光大和中で投手兼外野手でプレーする。兄3人は甲子園出場がなく、この日観戦した父は「家族を甲子園に連れて行け」と思いを託す。憧れの選手はエンゼルスの大谷。母・牧子さん(61)は体操の元国体選手で、母がバドミントンの国体選手だった大谷との共通点もある。

 小学生時代にヤクルトジュニアでは、今春の選抜を制した山梨学院の主砲・高橋海翔(3年)とチームメート。「選抜に出場できない悔しさを持ちながら見ていた」と21年選抜以来甲子園から遠ざかるチームを、聖地に導く思いは強い。

 連続安打は意識しないという無欲の山内。「甲子園に出ることが家族の夢でもあるので自分が出場し夢をかなえたい」。まずは20日、横浜スタジアムで4強を懸けた準々決勝で、桐光学園を撃破する。(田中 さくら)

 ◇山内 教輔(やまうち・きょうすけ)2005年(平17)10月25日生まれ、埼玉県和光市出身の17歳。小学生時代は白小クラブでプレーし、ヤクルトジュニアにも選出。大和中では武蔵狭山ボーイズ(現武蔵嵐山ボーイズ)に所属した。東海大相模では1年冬からベンチ入り。50メートル走6秒3。1メートル78、78キロ。遠投100メートル。左投げ左打ち。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年7月19日のニュース