阪神VSパ・リーグやん　球宴ファン投票史上最多だ虎戦士10人　村上はノミネート外から初の1位

ファン投票でオールスター出場選手に選出され記念撮影する阪神の（前列左から）近本、中野、梅野、村上、（後列左から）大山、木浪、岩崎、ノイジー（撮影・後藤　大輝）
Photo By スポニチ

　球宴ジャックや！猛虎VSパ・リーグだ。「マイナビオールスターゲーム2023」（7月19日＝バンテリンドーム、同20日＝マツダスタジアム）のファン投票最終結果が28日に発表され、セ・リーグは阪神勢から全9部門、史上最多の10選手が選出された。1球団で過去最多だった03年阪神の7部門9選手を上回り、史上初の全部門独占。先発部門でノミネート外から初選出された村上頌樹投手（25）は、子どもたちに夢を与える投球を誓った。選手間投票は6月30日、監督推薦は7月5日に発表され、プラスワン投票も含めて最終的には7月14日に全選手が出そろう。

　猛虎史に残る夢舞台となる。史上初の全9部門トップ、計10選手の選出は史上最多。5月には球団最多タイの月間19勝を挙げた阪神勢が、まさしく球宴ジャックを成し遂げた。

　特に先発部門で28万1990票を集めた村上は、00年以降では初のノミネート外から1位選出の快挙となった。「ファンの皆さんに手間をかけて投票していただいたのはうれしい。友人とかからも（投票が）いろいろ面倒くさいことをやらないといけないと聞いていたので。それに恥じないようにしっかり抑えたい」。3、4月の月間MVPに輝くなど、10試合で5勝3敗、防御率1・75と躍進を続ける3年目右腕は、感謝と決意を示した。

　今季開幕前まで1軍登板はわずか2試合で、「（佐藤）テルとかが打席に入ると“ホームランを打て”と思って、いちファンとして見ていた」と球宴の思い出を明かした。初めて踏む真新しいマウンドに向けて「身長が高くないし、球もそんなに速くない。そういう子供たちも見ていると思うし、そういう人に活躍できるということを見せたい」と力強く誓った。佐々木朗のような剛球はなくとも、自らのスタイルで少年少女に夢を与える。

　「投げられるなら160キロ出したいけど、出ないので。スタイルとしてはスローボールを投げてみたい。真っすぐで押して、緩い球投げて、皆さんにオーッと言ってほしい」

　29日は中日戦に先発予定。「（自身が）連敗中なので。しっかり（球宴までに）3戦3連勝してオールスターに臨みたい」と、お祭り舞台に弾みを付ける快投を演じるつもりだ。（阪井　日向）

　▽阪神、03年の球宴ファン投票　シーズン首位を独走するチームの勢いそのままに、二塁手部門の今岡が史上最多の158万8712票を獲得。セ・リーグの9部門11人のうち先発投手＝井川、捕手＝矢野、一塁＝桧山、二塁＝今岡、三塁＝アリアス、遊撃＝藤本、外野＝金本、赤星、浜中の先発9ポジションを阪神選手が独占した。右肩を負傷していた浜中は出場を辞退したが、1チームから9人選出は73年の巨人と78年日本ハムの8人を上回る最多記録（当時）となった。なお残り2人は中継ぎ投手＝岩瀬（中）、抑え投手＝高津（ヤ）が選ばれた。同年、巨人からは95年以来2度目の選出なし。今回は21年以来4度目になる。

　▼阪神岩崎　昨年、柳田さん（ソフトバンク）に本塁打を打たれてしまったので、対戦する機会があれば、打ち取れたらうれしい。

　▼阪神湯浅　素直にうれしい。状態をしっかり上げて、皆さんに良い投球をお見せできるように頑張っていきたい。

　▼阪神梅野　今後のプロ野球界を引っ張っていけるように。（自分が）楽しむことと、（ファンの方々に）夢を与えられることの両方ができたらいい。

　▼阪神大山　いつも通りのプレーをして、その中でもなかなか出られることができない舞台だと思うので、普段のシーズンと違う楽しみ方をしたい。

　▼阪神中野　ロッテの佐々木朗希投手と、もう一度対戦したい。交流戦では（2打数無安打と）少しやられてしまった部分もあった。それを返す意味でもヒットを打ちたい。

　▼阪神佐藤輝　選んでいただいたからには、ワクワクするようなプレーができるように、全力で頑張りたい。

　▼阪神木浪　球宴にずっと出ていた近本が凄く楽しかったと言っていた。それを自分も味わえるな、と凄く楽しみ。

　▼阪神ノイジー（来日1年目のファン投票選出は球団助っ人野手では初）まずは楽しみたい。いろいろな選手とコミュニケーションを取りたいし、知り合えるチャンスだからね。