連続試合無敗記録「127」でストップ 島本が決勝点献上で阪神ショック惜敗 迫るDeNA&広島3差内に

[ 2023年6月29日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2ー4中日 ( 2023年6月28日    甲子園 )

<神・中>延長10回途中、悔しさをにじませながら降板する島本(撮影・後藤 大輝)
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 球宴ジャックの日に岡田阪神ショックの惜敗…。阪神は28日、中日戦で延長10回の末に2―4で敗れた。今季の中日戦の連勝が「6」で止まり、延長戦も今季7試合目にして初黒星。4番手で登板した島本浩也投手(30)が決勝点を献上し、デビューからの連続試合無敗記録が「127」で止まった。2位・DeNAも敗れ、猛虎は首位のままながら、3ゲーム差以内に広島を含む3チームが存在する混戦模様となった。

 “負けない男”の陥落が痛恨の敗戦につながった。2―2の延長10回、4番手の島本がつかまった。2死二塁から岡林に2ボール2ストライクから投じた内角へのフォークが浮いたところを捉えられ右翼への勝ち越し三塁打。代わった5番手の加治屋もビシエドに右前適時打を浴び万事休した。

 「(1死からの)デッドボールが痛かった。最後はフォークが高く浮いてしまった。次は絶対やり返します」

 試合後、言葉を絞り出した左腕は悔しさをかみ殺した。ここまで7試合連続無失点だったが今季初失点。何より、プロで初めて敗戦投手となり球団新記録を更新していたデビューからの連続試合無敗記録が13年目にして「127」でついにストップした。5月下旬の昇格から地道に結果を積み上げ、勝ちパターン入りまでポジションを上げるなど信頼も厚かった岡田監督は1死から代打・福田に与えた死球に苦い表情を浮かべた。

 「(失点につながったのは)そらデッドボールやろ。もちろん、痛いどころちゃうよ。外(外角に)外しといたらいいのに」。簡単に2球で追い込みながら、捕手が中腰で構えた高め要求に対して制球がやや乱れて死球になった。バッテリー有利な状況での“痛恨の一球”が勝負を分けた。

 難敵を攻略しただけにショックも大きい。6回まで4安打無失点に封じられていた中日・高橋宏を7回に攻めて2得点で同点。指揮官も「よう追い付いたと思うよ。今日の(高橋宏の)ピッチング見てたら」と打線の粘りを称えた。8回からは岩貞、岩崎と安定感抜群の勝ちパターンを投入して反撃を封じたが、最後に力尽きた。

 今季4勝2分けと無敗を誇っていた延長戦も7度目にして初黒星。中日戦の連勝も6でストップした。前夜は首位に返り咲き、この日も2位・DeNAが敗れて0・5差は変わらなかったものの、4連勝の3位・広島に3差まで迫られてしまった。

 一時は2位に最大6・5差をつけるなど独走態勢を築きながら、気づけば“混セ”の様相。まずはきょう勝って6カードぶりのカード勝ち越しを決め再上昇の契機にしたい。(遠藤 礼)

○…島本(神)がプロ初黒星。デビュー戦の15年4月2日ヤクルト戦(神宮)から128試合目。127試合でストップしたプロ初登板からの無敗は公文克彦(日)の182試合(13~20年)、高木京介(巨)の164試合(12~19年)、デラロサ(巨)137試合(19~22年)に続く歴代4位。現在継続中の記録で最長は大江竜聖(巨)の123試合(19年~)で歴代5位。

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