広島育成2位・中村「貴浩」“初安打” 新井「貴浩」監督と同じ名前の男が粋な起用に応えた

[ 2023年3月13日 05:00 ]

オープン戦   広島2―5ヤクルト ( 2023年3月12日    マツダ )

<広・ヤ>6回2死、左前打を放った中村貴(撮影・平嶋 理子)
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 広島・新井貴浩監督(46)が12日のヤクルト戦で本拠地マツダスタジアムのファンに粋な形で新人を披露した。開幕へ向けてチーム内競争が続く中、昨秋ドラフトで獲得した4選手を2軍から抜てきして起用した。

 「チャンスがあれば使いたかった。お客さんに応援してもらっている中で、1軍の試合に出てほしかった。それで、みんなが“ここでプレーするんだ”と思ってもらえたら最高だね」

 チームを「家族」と称する通りの親心だ。恒例の新入団選手紹介のためマツダスタジアムに招集。例年にない練習参加だけでなく、前日11日に登板したドラフト3位・益田と同6位・長谷部を除く8選手をベンチ入りさせた。中でも新井監督と同じ「貴浩」を名に持つ育成2位・中村貴が存在感を示した。5回の守備から左翼に就き、6回2死で迎えた初打席では1軍実績が豊富な石山の初球を見事に捉えて左前打にした。

 「1軍の投手と対戦するのは初めてだったので初球から振っていこうと思っていた。ああいう舞台でいっぱい試合に出て、いっぱい安打を打ちたいなと思った。これからもっとアピールしたい」

 目標の支配下昇格へ好発進。新井監督は「外の球に初球から一振りで仕留めて、いいものを見せてくれた」と目を丸くし、「名前が最高。スター性を感じる」と喜んだ。ドラフト2位・内田、同4位・清水、育成1位・名原も出場。1万7137人の観衆の声援も浴び、未来へつながる最高のモチベーションを手にした。(長谷川 凡記)

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2023年3月13日のニュース