ソフトB・板東、野茂氏から“ひねりの極意”聞いた 「上半身を意識してやってみたい」

[ 2022年11月14日 05:00 ]

ブルペン投球を終え野茂氏(左)と話す板東(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンク・板東湧梧投手(26)が13日、宮崎秋季キャンプを訪れたパドレスのアドバイザー・野茂英雄氏(54)から“ひねりの極意”を授けられた。マウンドで上半身を大きくひねる「トルネード投法」で日米通算201勝を挙げた野茂氏。板東も上半身の“プチトルネード”が持ち味なだけに、レジェンドからの金言を得て、来季の開幕ローテーション入りを狙う。

 板東にとって夢のような時間だった。宮崎に姿を見せたのは、メジャーのパドレスでアドバイザーを務める野茂英雄氏だ。ブルペン投球を終えると“トルネード談議”に花を咲かせた。

 独特の「トルネード投法」で日米通算201勝を挙げた野茂氏は、雲の上の存在だ。今キャンプにはパドレスからマイナー投手らが参加しており、初対面のチャンスが訪れた。

 共通点がある。同じく上半身のひねりを意識している右腕は「リズムはどんな感じで投げていますか」と直球質問をぶつけ、「“グラブが少し、遅れるイメージ”と教わった」と少年のように目を輝かせた。

 上半身の開きを抑えることにつながる“金言”に「今は上半身が開いているので、そこを聞けて良かった。下半身は意識していたけど、上半身を意識してみるのもアリだな、と。やってみたいです」。今までになかった視点からの指摘を受け、新たなヒントが見つかった。

 20年のシーズン序盤に当時2軍投手コーチだった久保康生(現巨人投手コーチ)に助言を受け、上半身をひねるフォームに挑戦。動画で野茂氏のフォームを研究したこともあった。今季は優勝争いが加速した8月中旬から先発ローテーションに入り、初完封を含む3勝をマーク。飛躍が期待される来季に向け、「自分のリズムとタイミングがいまいち、つかめてない」と課題も掲げていただけに、新鮮な会話が刺激になった。

 現役時代に対戦経験がある藤本監督は「全然打たしてくれなかった」と苦い思い出を回想しながらも、対面をアシスト。「投げ方が似ているとこがある。板東は聞いてみたらいいのかなと。優しい人間だから、聞けば何でも答えてくれる」と、レジェンドのエッセンス注入に期待した。

 来季は先発の軸として15勝を目標に掲げる“男前”右腕にとって、これ以上ない出会いになった。(福井 亮太)

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2022年11月14日のニュース