阪神・岡田監督 3・31開幕戦で激突のDeNA“眼中になし”真の勝負は交流戦後から

[ 2022年11月9日 05:15 ]

練習を見守る岡田監督(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 セ、パ両リーグは8日、23年のセ・リーグ公式戦と交流戦の日程を発表した。阪神は来年3月31日の開幕戦(京セラドーム)で、今季2位のDeNAと対戦。9勝16敗と大きく負け越した相手ながら、高知県安芸市で秋季キャンプ中の岡田彰布監督(64)は「どこも気にしてない」と相手不問の構え。真の勝負は、5月30日の西武戦で幕開けする交流戦18試合が終わってからとする勝負師の視点から、開幕カードは“眼中になし”という考えだ。

 岡田節が止まらない。来季の日程が発表になり、3月31日の開幕カードで、DeNAと対戦することが決まった。今季9勝16敗でチームが最も負け越した難敵ながら、涼しい顔で言い放った。

 「俺はあんまり、開幕を気にしてないな。スタートダッシュがいいに越したことはないけど、それほど意識してないよ」

 左腕の今永、浜口、石田ら先発陣は充実し、救援陣も駒ぞろいだ。牧、佐野、宮崎を擁する打線は強力で、10月の監督就任後に、ヤクルトと並ぶ強敵に挙げていた。この日も「(チーム力は)上がっていると思うよ。2位のチームやろ」と力を認めながらも、第2次政権の初陣相手に決まったことについては、興味を示さなかった。

 143分の1にすぎないといってしまえばそれまでながら、“開幕戦眼中になし”のスタンスには、勝負師らしい考えがあった。

 「交流戦までの目安が、ホームとビジター(それぞれ)で2カードずつやんか。スコアラーがオープン戦を見て、戦力分析をして、それが合っているか、合ってないかを(交流戦までに)、実際やってみて、見極める。新しい戦力とかな、紙では、なかなかなあ(分からない)」

 序盤戦は、勝敗に一喜一憂せずに、グラウンドで手合わせをした感覚と、データの違いをあぶり出す時期。昨年までと、打者と投手のデキがどう違うかを含めて戦力分析に徹し、交流戦後の6月終盤から、真の戦いが始まるというのが持論だ。

 日本一の85年も、星野監督が率いた03年も、自身が指揮を執った05年も、直近3度のリーグ制覇は全て開幕戦を落とした。だからこそ、ヤクルトに6点差逆転負けをしたことで9連敗につながった今季の開幕戦の悪夢など、どこ吹く風で「3連敗はあかんけど。普通のスタートを切って、一つでも勝ち越したらええよ」と多くを望まなかった。

 くしくも、リーグ戦が再開する6月23日からのカードも、DeNAと対戦する。優勝を意味する「アレ」へ、岡田阪神の戦いのゴングが鳴るのはそこからだ。(倉世古 洋平)

 【阪神の85、03、05年の開幕戦】
 ★85年<4月13日 ●3―4広> 吉田監督が2度目の指揮。阪神は3回に池田の適時打と真弓の2ランで3点を先制も、4回岡田のエラーで1点を失い、6回には池田が長内に同点2ラン被弾。延長10回、リリーフの山本が1死二塁から代打・福嶋のサヨナラ打を許した。

 ★03年<3月28日 ●2―4横> 阪神は2回、守備の乱れが失点につながり、星野監督は渋い顔。攻撃陣も相手先発の吉見を攻略できず、金本、浜中、桧山で組んだクリーンアップは、3人合わせて10打数無安打と沈黙した。

 ★05年<4月1日 ●1―6ヤ> 大阪ドーム(現京セラドーム)で開催。阪神にとって12年ぶりの主催開幕戦だったが、先発の井川が8回6失点と乱調。4回に金本が右翼席最上段へ1号ソロを放ち、チームでただ一人、気を吐いた。

続きを表示

2022年11月9日のニュース