落合博満氏 評論家として順位予想を一切しなかったワケ「選手に失礼」「合点がいかなくてね」

[ 2022年11月9日 17:10 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が9日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。評論家・解説者時代のオレ流の考え方を語った。

 1998年に現役を引退し、翌1999年から2003年に中日の監督に就任するまでの4年間、野球解説者として活躍。“オレ流解説”をキャッチコピーに、独自の理論・視点・考え方で人気を博した。

 評論家、解説者の仕事を受けるにあたり「12球団のキャンプを回ることを条件にね。それで契約したんで。まあ、当時12球団を回る解説者ってほとんどいなかったからね」と条件があったと明かす。当時、自身の中で全12球団を視察することと同じくらい大事な“オレ流ルール”があった。それはシーズン前にテレビ、新聞、雑誌などさまざまなメディアが行う「セ・パ順位予想」を頑なに拒否したことだった。

 なぜか。紡ぐ言葉は自然と熱を帯びる。

 「だって1日見て何が分かるの。で、なぜ12球団回ったかっていうとね、選手時代に、例えば(評論家が)順位予想するでしょ。“なんだあいつオレらのキャンプ見に来てないのに、よくこんな喋れるもんだな”っていうのが第一印象。普通、なぜ12球団(行った)かって言うと、1日でも行っとけば、そこの球団のこと喋れるの。で、来てないのに喋るっていうのは、どうも合点がいかなくてね。“何、うちのキャンプ見に来てないのに好きなこと喋って”っていう。まあ、現役時代にそれをよく感じたことだよ。ましてロッテなんていうのは、そうそう解説者来るような所じゃないからね。まして順位予想なんて、とんでもない話だよ。だってあれは自分の思い入れで順位予想してるだけでしょ」

 球団のOBになれば、そこまでの戦力がないのにも関わらず、上位にランクインさせたりする予想が「多々、見受けられた」と振り返り「だから見てないものは喋れないっていうね。んで、見てないものは順位はつけられないっていう。選手に対して失礼に当たるだろっていうことでね。順位予想は一切、えぇ、5年間つけてないですよ」と絶対に譲ることのない自らの信念を語った。

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