エンゼルス・大谷の今オフトレード GMが否定「動かすつもりはない。エンゼルスで来季開幕を迎える」

[ 2022年11月9日 02:30 ]

ミナシアンGMが今オフの放出を否定した大谷
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 大谷は絶対に出さない――。エンゼルスのペリー・ミナシアンGM(42)が7日(日本時間8日)、8日(同9日)から開催されるGM会議前日に取材対応し、大谷翔平投手(28)を来季開幕前までにトレード放出しないことを明言した。将来的な長期契約にも意欲。唯一無二の二刀流を引き留めて世界一を狙う方針を改めて示した。

 昨年開業した5つ星の高級ホテルで、球団幹部や代理人らが一堂に会すGM会議前日、ミナシアンGMが自らのスイートルームに日米報道陣を招き入れ、固い決意を語った。

 「大谷はとても特別な選手。このオフシーズンに動かすつもりはない。エ軍で来季開幕を迎える」

 10月1日に来季年俸3000万ドル(約44億1000万円)で契約に合意。直後にニューヨーク・ポスト紙が「トレード市場でより魅力的になった」と伝えるなど、このオフのトレードの噂は絶えなかった。実際に20年1月にはレッドソックスが調停権を持つ外野手ベッツと1年2700万ドル(約40億円)で来季契約に合意し、その1カ月後にドジャースへトレードされたことがある。今回の大谷と似た状況で、「多くの噂が流れているのは分かっている」と同GMも認めた上で、今オフのトレードについては完全否定した。

 ストーブリーグ開幕に合わせて球団編成部門トップによる異例の声明。他球団をけん制し、騒ぐメディアや勝利に飢えている大谷へ向けた、決意の表れとも取れる。球団売却プロセスの中にあり、大谷に関しては買収する新オーナーの意向が最も尊重される。来夏のトレード期限前にチームが低迷すれば、再びトレード話が再燃するのも確実。それでも現フロント責任者として「私たちの目標は、彼にできるだけ長くいてもらうこと」と契約延長への意欲も語った。

 そのために、大谷は何よりも勝利を欲していることも分かっている。チームは8年連続でポストシーズン進出を逃したが、首位を独走した4月の快進撃を例に挙げ「ライバルとの距離は遠くない。それが(大谷を放出しない)最大の理由」と強調した。補強に積極的に動き、大谷とともに世界一を目指す考えを改めて示した。(杉浦 大介通信員)

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