広島・坂倉 藤井道場で居残り特守60分! 「送球のために捕る」イズム吸収

[ 2022年11月9日 05:00 ]

ブルペン捕手を務め、投手に指示を送る坂倉(撮影・河合 洋介)
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 広島は8日、宮崎・日南市内の天福球場で秋季キャンプをスタートさせた。坂倉将吾捕手(24)は、チームに合流した藤井彰人ヘッドコーチ(46)らと約60分間の居残り特守を行った。捕手一本勝負を公言して迎えた今秋。「藤井道場」に加えて、全体練習ではブルペン捕手を務めるなど「捕手漬け」の秋が始まった。

 捕手特有の疲労感が心地よかったことだろう。全体練習が終了した午後3時から始まった捕手の居残り特守。持丸とともに参加した坂倉は、藤井ヘッドコーチと倉バッテリーコーチから約60分間に及ぶ技術指導を受けた。

 「(藤井ヘッドの指導は)新鮮な部分もありました。だけど、言いたいことは(他のコーチと)一緒なのだろうなとも思った。考え方は10人いれば10人違うけど、(選手として)活躍された倉コーチや藤井コーチが考える“こうしたい”という部分は一緒だと思う」

 チーム合流初日の藤井ヘッドに「捕球が課題」と伝えたことで、居残り特守では捕球練習に重きを置くことになった。ただし、同ヘッドが「スローイングはキャッチング」と強調したように、「捕るだけ」の練習はなく、捕球から送球まで一連の動作を繰り返した。

 同ヘッドは「捕るだけがキャッチングではない。送球のために捕りなさいと伝えた」と説明する。最初はミットも球も手にせずに捕球から送球に移る形を反復し、その後に手前から投げられた球を素早く握り変えて返球する練習などを実施。捕球のタイミングや体重移動の仕方などを学んだ坂倉は、「(捕手としての)ブランクがある分、捕球も送球も(考え方を)フラットにして新しく取り入れることができるかなと思う」と目を輝かせた。

 捕手一本勝負を公言して今秋を迎えた。「時間が許される限り(投手の球を)捕りたい」と午前中はブルペンでケムナ、遠藤、高橋昂が投じた約100球を捕球するなど、初日から一日の大半を捕手練習に費やした。その代償として、打撃に多くの時間を割けないことも覚悟できている。

 「(打撃練習は)一球一球を無駄にしないように打ったつもり。一つ(捕手)のことに集中できるので極めていきたいです」。初日から坂倉が待ち望んでいたであろう「捕手漬け」の一日となった。(河合 洋介)

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2022年11月9日のニュース