ポストシーズンを睨みトレードに動いたヤンキース 現在5連敗中…10月には補強が実るのか

[ 2022年8月9日 10:48 ]

ヤンキースのモンタス(AP)
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 7月8日まで61勝23敗で、公式戦の勝ち星のメジャー記録(116勝)を塗り替える勢いだったヤンキースが、その後9勝16敗と不振。5日から7日のカージナルス3連戦では今季初めてスイープされ、7日(日本時間8日)まで5連敗となっている。

 ヤ軍は09年以来の世界一を勝ち取るために、トレードデッドラインで積極的に動き、ポストシーズンゲームの行われる10月に勝てる戦力にしたが、初お目見えでは裏目に出ている。ニューヨークタイムス紙が報じた。

 コールに次ぐ、2番手先発投手にと獲得した右腕フランキー・モンタス(29)は7日の初登板は3回5安打3四球6失点。「投球フォームがめちゃくちゃ。自分のできることを見せたかったけど、今日は全くダメ。でもこれが最後ではない」と本人。モンタスはアスレチックスにいた7月3日の登板後、右肩の炎症でしばらく休み、21日の試合に復帰し53球、26日は78球を投げ、8月2日にヤ軍にトレードされた。しかしながら義理の母が亡くなり、チーム合流は登板前日の6日になった。

 その6日、カ軍にトレードされたばかりの前ヤ軍左腕ジョーダン・モントゴメリー(29)が古巣相手に好投、5回2安打1四球無失点で1-0の勝ち投手となった。モントゴメリーは14年ドラフト4巡指名の生え抜きで今季も21試合に先発、3勝3敗、防御率3・69だった。ヤ軍のブライアン・キャッシュマンGMは「モンタスが取れたからモントゴメリーを出したのではない」と明言する。カ軍の中堅手ハリソン・ベイダーを獲得するためだった。21年のゴールドグラブ外野手は現在は足底筋膜炎で負傷者リストに入っており復帰は9月だが、外野守備をアップグレードしてくれる。キャッシュマンGMは「大切な10月に備えるためのトレード、質の高い選択肢をベンチに与えたかった」と説明していた。

 モンタスもトップクラスのパワーピッチャーで、90マイル台半ばから後半の直球とスプリットを武器に、右打者でも左打者でも討ち取れる。他にもコンタクトヒッターのアンドルー・ベニンテンディ外野手、ブルペンにスコット・エフロス、ルー・トリビノ両投手を補強したキャッシュマンGM。果たして狙い通り、10月に活躍する戦力となるのだろうか。

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2022年8月9日のニュース