虎の執念継投　救援陣の零封リレーに矢野監督「みんな粘って、みんな攻めてくれて。それが勝因」

交流戦   阪神3－2オリックス （ 2022年6月11日    京セラD ）

＜オ・神＞9回2死二塁、福田を中飛に仕留めた岩貞（撮影・平嶋　理子）
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　13セーブ目を挙げた阪神の岩崎は、きれいな形で抑えたわけではない。勝ち越した延長11回。1死から2安打を浴びて一、三塁を招いた。1打同点どころか、逆転サヨナラ負けも見え隠れする大ピンチで福田を三飛、宗を三ゴロに打ち取った。救援陣が並べた「0」を、守護神も死守し、得点だけは与えなかった。

　「出るピッチャーがみんな粘ってくれて。厳しい場面で、みんな攻めてくれてるんで。それが勝因というか、一番大きいところ」

　矢野監督はリリーフ陣を称えた。回の途中での継投は今季初めて3度を数えた。6回1死は先発の伊藤将から加治屋へ。7回は2死一塁で渡辺から石井へ。9回は2イニング目のアルカンタラが招いた2死二塁で岩貞を送り込んだ。全ての起用が成功し、2点劣勢からの同点、逆転劇へとつながった。

　17試合連続無失点の加治屋は「（伊藤）将司が粘り強く投げていた。自分も0に抑えていい流れを持ってきたいと思っていた」と語り、アルカンタラは「0で次にバトンを渡したい一心だった」とチームのために投げたことを強調した。

　“8回の男”湯浅が6日にリフレッシュのために登録を外れてから代わりに重要なポストを任される岩貞は延長10回に2安打されながら得点を許さず、今季初勝利が転がり込み、「ブルペン陣みんなで団結している」と好調の要因を口にした。今の投手陣は、ちょっとやそっとのことでは崩れない強さがある。　（倉世古　洋平）