虎の満塁男はお立ち台で猫かぶっていた?8回代打で3点三塁打の小野寺が大山のツッコミにタジタジ

[ 2022年6月6日 05:30 ]

交流戦   阪神8ー3日本ハム ( 2022年6月5日    甲子園 )

阪神・小野寺
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 「代打満塁男」の本領を発揮した。4―3の8回2死。阪神・矢野監督から出番を告げられると、あとは自慢のフルスイングを披露するだけだった。カウント1―1からの3球目。小野寺が外角直球を捉えると、右翼手・万波のグラブをかすめるダメ押しの3点三塁打となった。

 「投げる球種は知っている。迷うことなく打席に入りました」

 縁深い谷川からの一打だった。21年4月17日に谷川が日本ハムへ移籍。1つ空いた支配下の枠に滑り込んだのが、当時、育成だった小野寺だった。翌18日に支配下登録。同年の対戦では遊ゴロに封じられたが、プロ初の三塁打でリベンジした。これが今季2度目の打点で、前回は自身初の満塁弾を叩き込んだ4月21日DeNA戦。つまり今季の全7打点はいずれも「満塁での代打」として挙げており、2打数2安打という無類の勝負強さだ。

 普段は陽気な性格でムードメーカーの役割を担うが、初めてのお立ち台は勝手が違った。隣にいたのは、自主トレでも教えを請う師匠・大山。インタビュアーから「打席とどちらが緊張する?」と問われると、硬い表情のまま「こっちの方が緊張しています」と返すのがやっとだった。大山からは「ちょっと猫かぶってます(笑い)」とダメだし。その後の取材でも、反省の言葉を並べた。

 「(自己採点は)2点です…。緊張しすぎて、大山さんが言っていたように猫かぶっていたので(笑い)。早く慣れて素を出せるようにしたい。(次は)楽しいヒーローインタビューにしたいです」

 3年目の24歳。トークは不発に終わったが、次こそ笑いの神を降臨させてみせる。(石崎 祥平)

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2022年6月6日のニュース