神村学園・内堀が“後輩”佐倉封じ!119球完投で決勝導く「1球も手を抜かずに全力をぶつけられた」

[ 2022年4月29日 05:30 ]

高校野球春季九州大会第4日   神村学園3ー2九州国際大付 ( 2022年4月28日    ひなたサンマリン宮崎 )

<神村学園・九州国際大付>完投した内堀
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 準決勝2試合が行われた。神村学園(鹿児島)は秋春連覇を狙った今春選抜8強の九州国際大付(福岡)に3―2で勝利。先発の左腕・内堀遼汰投手(3年)が8安打されながらも2失点完投し、7回には決勝打と投打で活躍した。西日本短大付(福岡)は小林西(宮崎)に7―6で逆転勝ち。決勝は29日に行われる。

 マウンド上で内堀は左拳を突き上げた。強打の九州国際大付を相手に粘り強い投球で公式戦初完投。119球を投げ抜き、「1球も手を抜かずに自分の全力をぶつけられた。自信にしたい」と笑みを浮かべた。

 2、7回以外は走者を背負ったが、「気負わず自分のボールを投げよう」と慌てなかった。直球に加え、「低めに投げきることができた」というスライダー、そして冬場に習得したスクリューが効果的だった。「相手打線は真っすぐが強いのでずらしてゴロを打たせようと思った」。5回には注目の2年生スラッガー、佐倉きょう史朗を遊ゴロ併殺に抑えるなど威力を発揮した。

 内堀は福岡県久留米市出身。佐倉は中学時代に所属した「球道ベースボールクラブ」の1年後輩だ。3打数無安打に封じ、「ねじ伏せるという強い気持ちだけだった」と先輩の意地を見せた。打っても7回2死二塁で中前に決勝打を放つなど投打で主役となった。

 背番号は「10」。昨秋はエースナンバーをつけていたが、県大会2回戦で崩れてチームは敗れた。小田大介監督から「自分で抑えようとしすぎている」と指摘されたことが転機になった。「チームを勝たせる、みんなの思いを背負って投げることを考えるようになった」と成長した姿を見せた。29日の決勝でも出番があればチームのために最善を尽くす。(杉浦 友樹)

 ◇内堀 遼汰(うちほり・りょうた)2004年(平16)7月21日生まれ、福岡県久留米市出身の17歳。小学1年の時に北野シャイナーズでソフトボールを始める。中学時代は球道ベースボールクラブに所属。高校では1年秋からベンチ入り。1メートル73、75キロ。左投げ左打ち。

 ※佐倉きょう史朗の「きょう」は「人ベンに峡の旧字体のツクリ」

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