巨人・大勢 3者斬り11S、4月までの歴代最多「12」に王手

[ 2022年4月21日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―3広島 ( 2022年4月20日    東京D )

<巨・広>9回から救援し最後を締めた大勢(左)は小林と笑顔でタッチ(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 仁王立ちという言葉がよく似合う。逆転し、5―3で迎えた9回、巨人のドラフト1位・大勢は先頭の坂倉を152キロ直球で遊ゴロに打ち取る。広島が代打攻勢に出ても動じない。大盛から151キロで空振り三振を奪い、宇草を153キロで左飛。完璧な救援だ。両リーグ最多のセーブを11に伸ばし、10年にシコースキー(西武)が記録した4月までの歴代最多となる12セーブにあと1に迫った。

 12試合に救援し1勝11セーブ。両リーグ最多9度の逆転勝ちは抜群の安定感を誇る新人守護神の存在も大きい。絶対的な勝ちパターンが8回までの逆転劇に導く。「まだまだ、出来たてほやほやのね、ひよこちゃんよ」と原監督。手放しでは褒めないところに期待度の高さがうかがえ、今後も2勤1休の起用方針で「我々も含めて、本人も自分の立ち位置というものを、しっかり理解して成長していくということが大事なこと」と成長を促す。

 大勢自身も浮ついていない。球団史上最速で10セーブに到達した前日も「昨日(18日)のウエートトレーニングのタイミングが悪くて、体の切れが悪かった」と反省が口をついた。関西国際大4年時から通っているパーソナルジムのトレーナーとはテレビ電話などでほぼ毎日反省会を行うほど。「自分の投球でファンの方を魅了したい」と語る右腕には高みしか見えていない。

 9回の大勢の登板をG党が待ち望み、登場時には拍手も起きる。理想の抑えは「出てきたらダメだって、相手に思わせる抑え」。その姿に近づいている。(小野寺 大)

 ≪球児に次ぐ歴代2位≫ルーキーの大勢(巨)が11セーブ目を挙げた。チーム22試合目での11Sは08年藤川球児(神)の21試合目に次ぐ歴代単独2位のスピード記録だ。これで4月は7S目。月間最多セーブは97年8月佐々木主浩(横浜)の14Sだが、新人では15年5月山崎康(D)の10S。大勢に記録更新の期待がかかる。

続きを表示

2022年4月21日のニュース