平成の怪物・松坂氏が開幕直前パ・リーグ占う　西武ドラ1・隅田＆ドラ2佐藤で逆襲　打線は山川が鍵

西武の隅田（撮影・尾崎　有希）
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　いよいよ25日、プロ野球の22年シーズンが開幕する。今年から本紙評論家に就任した元西武の松坂大輔氏（41）が、パ・リーグの注目チーム、気になる存在の選手を挙げた。2月の春季キャンプでは12球団全てに足を運ぶなど熱心な取材を続けた。そんな松坂氏による今季のプロ野球の見どころは――。

　新庄監督率いる日本ハムは、自分だけでなく誰もが注目していると思います。下馬評は低いようですが、ビッグボスがいかにはね返すか。楽しみですね。

　自分が昨季まで所属していた西武にも浮上のきっかけをつかんでほしいです。OBとして昨季の最下位という結果は悔しさがありましたし、このままでは終わらない、このままでいいはずがないチームです。投手陣ではドラフト1位の隅田投手と同2位の佐藤投手。2人とも十分に開幕ローテーション入りできるだけの力量があると思っていました。佐藤投手は21日のヤクルト戦に先発。村上選手を三振に斬るなど140キロ台後半の直球には力があり、スライダーも非常に良かったです。

　新人2人が台頭すれば、高橋や今井、松本投手らも「負けられない」と火が付くはずです。西武は投手陣に多くのチャンスがあります。2軍も含めて誰にでもチャンスがあるというモチベーションを持ってやってほしいですね。その競争の激しさがチーム力の底上げにつながると思います。野手ではここ2年不振の山川選手。じくじたる思いがあるのではないでしょうか。彼が打線をけん引して投打がかみ合えば上位進出が見えてきます。

　注目している選手には楽天・田中将投手を挙げたいです。昨季は勝ち星に恵まれませんでしたが、試合をつくる能力に関しては12球団でトップクラス。特に延長12回制になるだけに、安定して長い回を投げられる存在はチームにとっても貴重です。ぜひオリックスの山本投手、ロッテの佐々木朗投手らとタイトル争いをしてほしいですね。ファンも盛り上がると思います。

　≪楽天・マー君準備OK≫楽天・田中将はオープン戦3試合に登板して2勝0敗。14回を投げて8安打4失点、防御率2・57と安定感を発揮した。8日のヤクルト戦は4回無安打無失点。21日の巨人戦は6回5安打2失点で、岡本和と丸に一発を浴びたが「準備はできた」。開幕2カード目初戦の29日のオリックス戦で、日本球界復帰2年目となるシーズンのスタートを切る。