中日・柳 最優秀バッテリー賞初受賞で相棒の木下拓に感謝「力を最大限引き出してくれた」

[ 2021年11月18日 05:30 ]

6月1日、1安打完封勝利を挙げ木下拓(右)と喜ぶ柳(撮影・椎名 航)
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 スポーツニッポン新聞社が制定する「2021年度プロ野球最優秀バッテリー賞 powered by DAZN」の選考委員会は17日、パ・リーグは山本由伸投手(23)―若月健矢捕手(26)、セ・リーグは柳裕也投手(27)―木下拓哉捕手(29)を選んだと発表した。オリックスからの選出は7年ぶり3組目で、中日バッテリーの受賞は2年連続。4選手には賞金100万円が贈られる。

 セ・リーグ2冠右腕に新たな勲章が加わった。中日では昨年の大野雄―木下拓に続いて2年連続、自身は初受賞となった柳は素直に喜びを表し、相棒の木下拓に感謝した。

 「大変、光栄に思います。他にも素晴らしいバッテリーの方々がいらっしゃる中、選出していただいたことは感慨深いものがあります。調子が良くない試合や、うまくいかない時もありましたが、どんな時でも木下さんが僕の力を最大限に引き出してくれました」

 飛躍の5年目になった。先発の柱として全26試合で木下拓とコンビを組み、19年の自己最多に並ぶ11勝。防御率2・20、奪三振168はリーグトップで最優秀防御率、最多奪三振と自身初タイトルを一気に2つ獲得した。

 順風満帆のスタートではなかった。キャンプ、オープン戦と調子が上がらず、今季初登板となった3月27日広島戦も黒星スタート。しかし徐々に立て直すと、4月17日広島戦から6月1日ロッテ戦まで5連勝など安定した投球を重ねた。特にバンテリンドームでは7勝1敗、防御率1・53と抜群の成績だった。

 今季に満足することなく、今秋のキャンプではハードな練習で自らを追い込む。「受賞できたことを力に変えて、来シーズンもチームの勝利のためにマウンドに上がりたいと思います」。立浪新監督の下で迎える来季は、チームを優勝に導く活躍が期待される。

 ≪セ選考理由≫パとは対照的に票が大きく割れた。リーグ優勝のヤクルトから清水―中村コンビを挙げた田淵幸一氏は「勝利の方程式の8回を担って最優秀中継ぎのタイトルも獲得。その働きは大きいし、打撃も含めた中村の活躍も評価したい」。阪神の青柳―梅野が2票。東尾修氏は「最多勝でAクラスに入ったことを評価したい」とした。さらに広島の九里―坂倉にも1票。そんな中で最多の6票を獲得したのが中日の柳―木下拓だ。森繁和氏は「盗塁阻止率の高さはバッテリーの協力あってこそ。木下拓は打撃も頑張ったが、特に柳の時は打っているイメージ」。中畑清氏も「柳は1年間ローテーションを守って、非常に存在感のあるバッテリー」と評価。野村謙二郎氏も「清水―中村と迷ったが、下位チームながら孤軍奮闘した2人に。安定感が光った」とした。

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2021年11月18日のニュース