中日・山井 引退試合のマウンドで有終の三振斬り 万感の思い抑え切れず

[ 2021年10月13日 18:36 ]

セ・リーグ   中日―ヤクルト ( 2021年10月13日    バンテリンD )

<中・ヤ>現役最後の登板を終え、スタンドの声援に応える山井(撮影・椎名 航)
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 今季限りで現役を引退する中日の山井大介投手(43)が13日、本拠地バンテリンドームで行なわれたヤクルト戦に先発。現役として最後のマウントに立った。

 打者一人限定。ヤクルトの塩見に対し、143キロのストレートから入り、変化球も含めて真剣勝負の5球。1球、1球、思いを込めて投げ込み、最後は127キロのスライダーで空振り三振に仕留めると、「いろんな思いがこみ上げてきた。自分らしい投球が見せられたと思う」と万感の思いがあふれ、涙ぐみながら降板した。

 マウンドには内野陣が集まり、山井はトレードマークのサングラスと帽子を取って感無量の面持ちでファンにあいさつ。背番号「29」の先輩でもある与田監督と握手を交わし、一塁ベンチ前で祖父江から花束を受け取ると、両軍の選手やファンから、大きな拍手が送られた。通算336試合に登板、62勝70敗20S32H。867個目の三振だった。

 中日一筋の20年目。投手では昨季から現役最年長だった。07年の日本ハムとの日本シリーズ第5戦では岩瀬との継投による完全試合で53年ぶり日本一に貢献し、13年6月28日のDeNA戦ではノーヒットノーランも達成した。近年は若手の台頭もあって登板機会が減少。今季はウエスタン・リーグでチーム最多7勝を挙げても、1軍からは声がかからず、決断を下し、慣れ親しんだ本拠地のマウンドで有終の美を飾った。

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