ソフトバンク・長谷川 涙の引退会見「200本打てる打者育てる」指導者転身熱望を球団受け入れへ

[ 2021年10月10日 05:30 ]

引退会見で涙を流すソフトバンク・長谷川(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 今季限りで現役を引退するソフトバンク・長谷川勇也外野手(36)が9日、ペイペイドームで引退会見し、指導者転身を希望した。13年に198安打、打率・341で最多安打と首位打者のタイトルを獲得した打撃職人を球団も指導者として迎え入れる構えだ。

 「ヨシ!」と声を上げ、会見場に入室した長谷川は男泣きを続けた。「ダメなら辞めると思ってやってきたが、足がボロボロになったと実感した。それが打撃に影響した。“今日はこれでダメ?これならいける”と思ってやったが打ちのめされ、やることがなくなった。それだけ、バットは振った。もうダメと感じた。そこが理由」。今季は主に代打でここまで70試合に出場し打率・263、19打点、3本塁打。交流戦頃から14年に手術した右足首の違和感が徐々に増した。後半戦はここまで2安打のみ。5日に現役引退を球団に伝えた。

 13年にシーズン198安打を放った当時の“境地”を追い続けたが古傷の影響が大きかった。「この球が来たら、この辺に打って、あそこに飛ばして…。構えた時点でイケるなと。体には染み付いているんです」。努力で積み上げた感覚を今度は鷹の若手に伝える。

 「僕、198本しか打っていないんで200本打てる打者を育てる、そんな選手と関わりたい。そういう夢は持っています。ホークスのためになることに情熱を注ぎたい」。ある球団幹部も「球団に残ってもらう方針。経験を若手に伝えてほしい」と期待する。

 ホークス一筋15年で6度のリーグ優勝、7度の日本一に貢献した功労者。球団は今季終了後に引退セレモニーを行う予定で、長谷川は「バチバチに仕上げて最後を迎えたい」と最後まで姿勢を貫く。

続きを表示

この記事のフォト

2021年10月10日のニュース