昨年に続きセンバツ選出の12校 「3年生の分まで」思い背負い日本一へ

[ 2021年3月17日 05:30 ]

19日開幕センバツ 2年ぶりの春ココに注目(上)

昨夏の交流試合で甲子園のマウンドに立った大阪桐蔭・松浦
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 第93回選抜高校野球大会は、19日に甲子園で開幕する。昨春は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、2年ぶりの開催。復活するセンバツに向け、注目されるテーマを3回にわたって紹介する。第1回は、昨年に続きセンバツ出場を決めた12校にスポットを当てる。

 昨年のセンバツは出場校が決まっていた中、3月にコロナの影響で史上初の中止が発表された。8月に甲子園で開催された交流試合で32校の選手は1試合、聖地の土を踏んだが、頂点を目指す戦いはできなかった。

 3年生の分まで――。先輩の悔しさを間近で見た1、2年生で昨秋の公式戦を勝ち上がり、センバツ連続出場をつかんだのは仙台育英、高崎健康福祉大高崎、智弁学園など12校。新チームがスタートし、3年生が練習のサポートをこなす学校もあった。

 今大会では最長となる3年連続出場を決めた明豊・川崎絢平監督は「(この1年は)長かった。苦しかった。3年生が乗り越えて、良い形で上積みしてバトンタッチしてくれた」と感謝した。幸修也主将は「引退してからも自分たちを見てくれた。3年生の思いを背負って優勝したい」と決意を新たにした。3年生は野球部寮のホワイトボードに「俺たちの分まで日本一を」とメッセージを残し、後輩に夢を託した。

 中京大中京の3年生は、19年秋~20年夏にかけて公式戦無敗を誇った。中日からドラフト1位指名された高橋宏斗を中心に、全国制覇を狙える力があった。原尚輝主将は「3年生は苦しいシーズンだった。先輩の思いをチーム一丸になって」と力強く言った。昨夏の交流試合で甲子園のマウンドを経験し、今秋ドラフト候補に挙がる大阪桐蔭のエース左腕・松浦慶斗は「3年生がいる中で投げさせてもらった」と2イニングのマウンドを成長の糧とした。

 2年ぶりのセンバツ。12校の選手たちは3年生の分まで、野球を楽しむ。(特別取材班)

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