阪神・マルテ 開幕3番引き寄せる“ハッピーアロー”弾「甘いボールを狙っていた」

[ 2021年3月13日 05:30 ]

オープン戦   阪神3ー3西武(7回表降雨コールド) ( 2021年3月12日    甲子園 )

<オープン戦 神・西> 1回2死、左越えソロを放ちポーズを決めるマルテ(撮影・大森 寛明)
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 矢のような鋭い当たりを、左翼ポール際に突き刺した。3点を先制された直後の初回2死。阪神・マルテが高橋の甘い直球を捉えると、オープン戦2号のソロ本塁打となった。

 「2ボールだったから、甘いボールを狙っていた。そのボールを一発で仕留めることができて良かったよ」

 一振りで仕留めた内容に、M砲は大きくうなずいた。7日のソフトバンク戦以来、9打席ぶりとなるアーチ。ベンチ前では、お決まりの“ハッピーアロー”ポーズを決めた。

 開幕3番の座を、この手でつかみ取ろうとしている。オープン戦初出場となった6日のソフトバンク戦から、これで5試合連続での「3番起用」。有力視される「1番近本、2番糸原」という左2人の並びを考えると、3番には右打者が入る形が理想と言える。この日の試合後にも矢野監督は改めて「(理想の3番は)マルテかサンズか、どうかなと思うけど…」と構想の一端にあることを示唆。おぼろげながら、開幕の上位オーダーが浮かび上がってきた。

 昨季も3番で17試合に先発するなど、マルテ自身も役割は理解している。サンズを筆頭に外国人枠の争いが待ち受けるが、気負いはない。「あまり気にせずに自分の仕事をすれば、結果は付いてくると思う。自分のやるべき仕事に集中していきたい」。結果にとらわれ過ぎることなく、しっかりと足元を見つめていく。

 オープン戦は残り7試合となり、アピール合戦も佳境に突入してきた。“ハッピーアロー”を放ち続けることで、主軸としての地位を不動のものとする。(長谷川 凡記)

 《チェン 3449日ぶり甲子園で無失点》チェンは、6回から2番手として、移籍後、甲子園初登板を果たした。先頭・森に四球を与えたが、山川をチェンジアップで三ゴロ併殺に仕留めるなど1回無失点。「天気が悪かったけど、修正したい部分はしっかりできた。シーズン前に甲子園で投げることができて良かった」。前回7日のソフトバンク戦では3回4失点と制球に課題を残したが、中4日でしっかり修正。中日時代の11年10月2日以来、3449日ぶりの甲子園で開幕ローテへの手応えを感じていた。

 《スアレス 雨中でも慌てず無失点》スアレスは、雨中のため最速は153キロと力をセーブしたが、1回を無失点に封じた。先頭の外崎に右前打されたが、後続を簡単に退け最後は山田のバットを150キロでへし折り三ゴロ。「マウンドが少しぬかるんでいたけど、3個のアウトを取ることに集中できた。甲子園に帰って、投げることができて良かった」。オフにメジャーが獲得に乗り出した右腕は、甲子園の守護神としてフル回転することを改めて誓った。

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