阪神・小林 2回完全投球で開幕1軍争いに参戦 矢野監督も評価「今までで一番良かった」

[ 2021年3月11日 05:30 ]

オープン戦   阪神9ー3広島 ( 2021年3月10日    甲子園 )

<神・広>阪神2番手の小林(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 強い気持ちは全力投球からも伝わってきた。5点リードした直後の6回から登板した小林が2回完全投球。春季キャンプを高知・安芸で過ごした男が、リーグでも屈指とされる救援陣争いへの緊急参戦を告げた。

 「久しぶりにファンの皆さんの前で投げることができ、0点に抑えることができて本当にホッとしている。0点に抑えることができたことに今日は尽きると思いますし、これを続けていけるように頑張っていきたい」

 9日に今季初の1軍合流を果たした右腕が自身初の有観客試合で最高の結果を出した。1メートル87の長身から角度ある150キロ速球にスプリットを効果的に使い広島打線を圧倒。6回、先頭の代打鈴木誠を内角速球で詰まらせ中飛。大盛もこの日の最速150キロで中飛に抑えた。クロンに対しては、真っすぐを見せ最後は鋭いスプリットで空振り三振。7回も2三振を奪うなど打者6人を29球で退けた。

 勝利の方程式を担うスアレス、エドワーズに岩貞らは確定しているが、そこにつなげる救援陣の競争は激しい。この日も小林の後を受けた小野と新人の石井大がともに1回を完璧に抑えた。ソフトバンクから加入した加治屋もアピールを続けているが、矢野監督は「去年も1軍でちょっとは見たけど、今までで一番良かった。評価としては上がるよね。中継ぎも、いい悩みになってきている」と小林を称え、また一枚加わったことを示唆した。

 昨季、オリックスからトレード移籍後の登板は2試合だけ。この日の快投を飛躍への足がかりとすべく、巡ってきたチャンスは絶対に離さない。(長谷川 凡記)

 《小野 1回3人でピシャリ》
 小野は、8回の1イニングを3人で抑えた。堂林を中飛の後、西川の中前に抜けそうな強い当たりを腰の後ろに回したグラブで“曲芸キャッチ”。自身の好守備もあっての零封に「3者凡退で抑えることができて良かった。今日は真っすぐのみでしたが、次は変化球も交えて抑えられるように」と手応え十分だった。

続きを表示

2021年3月11日のニュース