内川、ヤクルトと単年契約 背番号「7」で「最後の道、もうひと花咲かせられるように」

[ 2020年12月12日 05:30 ]

ヤクルトへの入団会見を行った内川
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 ソフトバンクを退団しヤクルト入団が決まった内川聖一内野手(38)が11日、都内の球団事務所を訪れ、正式契約を結んだ。単年契約で年俸5000万円。背番号も「7」に決まった。2年連続最下位のチームに、頼もしい安打製造機の加入。10年の横浜以来11年ぶりのセ・リーグ復帰を「最後の道」と表現し、ヤクルトでの完全燃焼への覚悟と、一塁の定位置奪取に意欲を燃やした。

 新天地に懸ける並々ならぬ決意表明だった。内川は自らプロ野球人生の去就に触れるように切り出し、入団への情熱を見せた。

 「僕のプロ野球人生にとって最後の道になると思います。もうひと花、自分で咲かせられるように頑張りたい」

 今季の1軍出場はなかったが、華やかな舞台が似合う。求められて見つかった新チーム。テレビカメラを前に「ドキドキしています」と照れ、契約書へのサインでは「日にちとか間違えないように(気をつけた)」と穏やかに笑った。

 交渉解禁となった7日のトライアウト終了後、ヤクルトから連絡が入った。「“力を貸してほしい”と。ホッとしました。選手として不安もありましたし」。両親や家族に相談し「獲って良かったと言ってもらえるように」と心を固めた。

 杉村打撃コーチの存在が決め手だった。横浜時代に出会い、08年には打率・378で首位打者に輝いた。「凄いお世話になった」。09、17年のWBCでチームメートだった青木や、同じ右打者の山田哲の名も挙げ「参考にできる、お手本になる人がいるという環境」と要因の一つとした。すでに石川、青木と連絡をとり、山田哲からは「ヤクルトを選んでもらってありがとうございます」と歓迎のLINEも受け取った。

 過去3人だけの両リーグ1000安打へ、残り55本。「数字に関して(目標)はない」。一方で「こだわりはないですけど、理想ではあります」と一塁の定位置奪取を目指す。「プロに入ったころの気持ちを思い出しているような感覚。早く輪に入って野球をしたい」。輝きを取り戻すために、3球団目のユニホームに袖を通す。(川手 達矢)

 ▼ヤクルト・小川淳司GM 今年(チームの)得点圏、得点力が落ちたというのが一番(の獲得理由)。(期待しているのは)彼の打撃技術だけでなく、野球に対する考え方であったり試合における勝ち方、心構えとか。

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