【スポニチ潜入(10)】関大・高野 ダイナミック投法で存在感 阪神・能見タイプの最速147キロ左腕

[ 2020年4月20日 10:00 ]

関大の高野
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 スポーツニッポン新聞社がお届けする記事と動画を連動した新企画「スポニチ潜入」。主に関西圏のアマチュア野球選手を紹介する本日公開の第10回は関西の大学球界を代表する本格派左腕、関大・高野脩汰投手です。

 ひょうひょうとしている、という表現が、これほど似合う選手には、そうはお目にかかれないだろう。関大・高野は常に自然体。裏表が見えない性分は、その投球スタイルにも反映されている。武器は最速147キロの切れ味鋭い直球とスライダー。この2本柱を駆使し、関西学生野球リーグを代表する投手にまでのぼりつめた。その視線が見据えるのは、さらなる高みだ。

 「プロ志望です。高校時代から行きたいと思っていました」
 持ち味はダイナミックなフォームだ。右足を上げて軸足一本で立つところまでは、普通の投手と同じ。だが、そこからが違う。リリースへと移行する際、体ごと打者に向かっていくように体重を移動し、思い切り腕を叩きつける。打者が「怖さ」を感じるほどで、そのボールは抜群の切れ味も備えている。阪神・能見篤史や、巨人、レッドソックスなどで活躍した岡島秀樹を、ほうふつさせる投球スタイル。このフォームは、「たまたま」生まれたものだという。

 「高校に入った直後は普通のフォームでした。それが1年の夏、たまたま甲子園をテレビで見ていた時、どこのチームか忘れましたが、ものすごく体ごと打者に向かっていく投手がいて、それを見て“いいな”と思って。そこから自分も、そのイメージを持って投げるようになって、今のフォームがあります」

 まさに我流で作り上げた独特なフォーム。実は、理にかなってもいる。現役時代に阪急で通算50勝を挙げ、引退後は阪急、オリックス、阪神で投手コーチを歴任し、現在は母校・関大でアドバイザリースタッフを務める山口高志氏からも「しっかりと背筋が使えた良いフォーム」と、お墨付きをえたという。このフォームには球威を生み出すだけでなく、ボールの出所を見づらくする長所もある。そして打者に恐怖を与える躍動感を備える。しかも左腕。プロでもニーズがある存在であることは、間違いない。

 出雲商(島根)では2年夏の県大会4強が最高成績で、全国的に無名の存在だった。関大入学後に力を付け、チームが4季ぶりのリーグ制覇を果たした3年秋には最優秀選手、最優秀投手、ベストナインの3冠を獲得する働きを見せた。だが、まだ満足はできない。
 目指すはプロ。最高峰に挑むべく、3年のシーズン終了後のオフ期間には体作りに精を出し、体重5キロ増に成功。技術面でも引き出しを増やすべく、これまではあまり使うことのなかったフォークに磨きを掛け、新球種としてチェンジアップの習得にも着手した。

 関大からドラフト本指名を受けてプロ入りした選手は、05年の岩田稔(阪神希望枠)が最後。スケールアップを果たした関西学生リーグNo.1左腕が、同校15年ぶりとなるドラフト本指名へ突き進む。(大阪報道部・惟任 貴信)

 ◆高野 脩汰(たかの・しゅうた)1998(平10)年8月13日、島根県出雲市出身。出雲商では2年夏の県大会4強が最高成績。1メートル81、74キロ。左投げ左打ち。

 ※ 本記事の動画は「スポニチチャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCCDmd01WsuFBF8n3yMjHQ1A)において本日正午頃、公開予定。次回は4月27日公開予定です。(記事、動画の内容は新型コロナウイルス感染拡大により、各チームが活動自粛に入る以前に取材したものです)

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