巨人 「S班」復活で主力のオーバーワーク防ぐ!

[ 2020年3月30日 05:30 ]

雪のジャイアンツ球場(撮影・吉田 剛)
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 ファンの歓声、球音、そして選手の姿も消えた…。新型コロナウイルス感染拡大で各自治体が外出自粛を要請する中でプロ野球の複数球団が29日、球団施設を閉鎖するなど活動を休止した。目標とする4・24開幕も微妙な情勢で各チームが選手のマネジメントに苦慮する中、巨人は春季キャンプの「S(スペシャル)班」を“復活”させ、全体練習再開となる4月5日以降の主力のオーバーワークを防ぐ。

 先行き不透明な状況で最大のテーマは選手マネジメント。原巨人は、その都度、迅速に対応している。雪予報を受けた前日の午前中には、すぐに1、2、3軍の練習予定を休日に変更。この日、閉鎖されたジャイアンツ球場は銀世界と化した。

 1軍の主力は26日に一時解散し、現在は個人調整期間中。再集合は4月5日だ。元木ヘッドコーチは「“まだ日にちあるからもうちょっとゆっくりやります”という選手がいれば、そういうふうにやらせてもいい。選手と話し合って決める」と明言。全体練習を再開後も一部選手は春季キャンプでマイペース調整をさせた「S班」扱いする方針を示した。

 原監督は2月の今春キャンプで「S班」を4年ぶりに復活。坂本、丸、亀井、炭谷が1軍本隊を離れ調整を一任された。現在は同4選手に加え野手ではパーラ、中島、岡本らが個人調整中。一方で石川、山本、重信ら若手は2軍に合流し実戦に臨んでいる。レギュラー、もしくは開幕1軍が確実な主力は「S班」とすることでオーバーワークを防止する。

 プロ野球は感染拡大に伴い2月29日から今月15日までのオープン戦を無観客で開催。同20日のシーズン開幕を延期した。その後も感染は拡大の一途。東京都など各自治体の外出自粛要請や26日に阪神で藤浪ら3選手の感染が判明したことで中止となった練習試合も多い。そんな状況下で選手には遠征時の不要不急の外出自粛を強く通達するなど、注意を喚起している。

 現時点で開幕は4月24日だが、状況次第でさらに延期の可能性もある。それでも原監督は「4月24日を目指し、ターゲットとして仕上げていく」と語り、元木コーチも「今のところ24日になってるんだから、目標をちゃんと合わせていかないといけない」と見据える。絶妙な手綱さばきで万全の状態をつくる。(神田 佑)

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