広島ドラ1・森下 キレ良し制球良し!佐々岡監督ベタ褒め フリー打撃初登板オール直球

[ 2020年2月9日 05:30 ]

日南キャンプ

フリー打撃に登板し、巧みな制球力をアピールした森下(撮影・奥 調)
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 広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22=明大)が宮崎・日南キャンプ第2クール2日目の8日、フリー打撃に初登板した。堂林、西川に対して直球のみ計46球。調整段階とあって自己最速155キロには及ばない最速143キロでも、切れの良さで西川を驚かせ、抜群の制球力で佐々岡監督からも再評価された。

 森下の魅力が詰まった46球だった。フリー打撃初登板でマウンドに向かうと、今春最多9000人の観衆から一番の拍手で出迎えられた。打撃ケージ裏には首脳陣に加えて山本浩二氏らOB、球団関係者らも集結。大きな注目度の中、堂林と西川に23球ずつ投げて、安打性はそれぞれ4、7本(柵越え1本)だった。目前では大瀬良らが変化球も試投していた中、ペースを乱さず「球が滑らないようにしっかりと投げられるかを考えた」と直球のみに徹した。

 「いい球と悪い球がハッキリしていた。どの球が打たれて、どれがファウルになるのかを見られた。いい時はファウルを打たせられたので、その確率を上げていきたい。プロのトップレベルの選手と対戦できたのはプラスになると思います」

 自己最速155キロの直球が143キロにとどまっても、ファウル10球に凡飛6つを数え、数字以上に切れの良さがあった。打席で体感した西川は、昨季セ・リーグ6位の打率・297を残した実力者。証言からも直球の質の高さが伝わった。

 「切れがあった。手元での強さがあって、高めは球威もある。結構スピンが利いていて、超きれいな回転。久々に対戦を楽しめた。変化球も投げられたら打てないですよ…」

 マウンド前に防球ネットを設置した環境下でも、ストライクゾーンを外れたボールは11球しかない。佐々岡監督は「上々だった。スピン量も多いし、非常にバランスがいいから制球が乱れない」とうなずき、沢崎投手コーチは「バランスがいい。真っすぐと分かっている中でポップフライを取れていた」と球威を評価した。

 9日から2日連続で組まれた紅白戦には登板せず、再度の打撃投手を経て13日からの沖縄2次キャンプへ向かう。「スピードは気にしていなかった。シート打撃や紅白戦が入ってくると状態も上がってくると思うので、そこにしっかり合わせていきたい」。調整段階でも投げる度に評価は上がる一方だ。(河合 洋介)

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2020年2月9日のニュース