阪神ドラフト5位・藤田 虎の正捕手へ「桐生坂」から駆け上がる!

[ 2020年1月6日 05:30 ]

自主トレを始動しスローイングで汗流す阪神の藤田(撮影・後藤 正志)
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 阪神ドラフト5位の藤田健斗捕手(18=中京学院大中京)が5日、滋賀県彦根市の荒神山公園野球場で自主トレを公開した。陸上の桐生祥秀(23=日本生命)が足腰を鍛えていた「桐生坂」があり、自らも「小学時代から試合で来ていて、鬼ごっこもしていた」というゆかりの地で、プロ1年目をスタートさせた。

 同球場から徒歩数分の距離にある高さ20メートルほどの小高い丘。斜面は芝生に覆われて頂上から伊吹山を望むことができる、この坂で中学生時代の桐生はダッシュを繰り返し、地元では「桐生坂」と呼ばれるようになった。この通称は知らなかったようで、「滋賀に帰ってきたら、よく(桐生の)名前は聞きますね」とうなずいた。

 桐生は陸上男子100メートルで日本人初の9秒台を出した彦根市出身のスピードスター。強肩捕手として挑むプロでは同じように俊足を武器とする選手としのぎを削ることが予想され、「そういう足の速い選手を刺してこそプロの世界で生きていけると思う。負けたくないです」と力強く言い切った。

 1年目の目標には冷静に「まずプロで戦えるだけの体力づくりをやってから技術を追い求めていきたい」と体作りを掲げた。元日もランニングや体幹トレーニング、打撃練習などで体を動かすなどプロ入りに向けて準備を整えてきた。

 「中学からプロを目指して野球をやっていた。最後までずっと夢を諦めずに野球をやっていれば絶対かなうと思うので、今在籍している部員にはそういう諦めない姿勢を伝えていければと思います」

 同球場は中学時代に在籍した「滋賀ユナイテッドジェイボーイズ」の練習拠点の一つで、出身者では初のプロ入りを果たした。思い入れの強い場所から上昇“気流”に乗り、虎の正捕手を目指す挑戦が始まった。(阪井 日向)

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2020年1月6日のニュース