【侍J金メダルへの道】管理栄養士も「凄い」 根尾&藤原の意識の高さに驚き

[ 2019年5月13日 10:00 ]

ザバスの管理栄養士・大前恵さん                            
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 【侍ジャパン~2020東京五輪金メダルへの道~栄養サポートパートナー・ザバス(下)】世界と戦う侍ジャパン全世代を支えるのが、「栄養サポートパートナー」のザバスだ。株式会社「明治」は、14年にオフィシャルパートナーとして取り組みを始め、同社のプロテインブランド・ザバスが栄養面を全面サポートしている。トッププロが集う代表チームの栄養補給から台所事情まで、強いカラダをつくり上げ、整えていく取り組みとは。(取材・構成 後藤 茂樹)

 トップチームだけではない。U―12、U―15、U―18など、カテゴリー別の侍ジャパンも幅広くサポート。当然、世代によりアプローチの仕方は変わる。

 「U―12は、とにかく食べよう、ということがテーマ。こういう栄養が大事です、とは伝えますが、“食え、いいから食べろ”というところがあります(笑)」

 管理栄養士として各代表チームに同行する大前恵さんが明かす。U―12の選手たちはまだ小学生。難しい知識を詰め込むことはせず、食育の第一歩となる「食の大切さ」をカラダで覚えてもらう。

 中学生が相手のU―15になると、食育色が強まる。「この栄養に取り組むことが、どこにどうつながるのか。子どもだと思わないできちんと伝えようと、スタッフで意識を共有しています」と専門用語も交じってくる。

 ザバスでは5大栄養素である(1)炭水化物、(2)脂質、(3)たんぱく質、(4)ミネラル、(5)ビタミンを摂るために「栄養フルコース型」の食事を提唱している。「主食と、おかずと、野菜と、果物と、乳製品をまずそろえましょう、と。そうすると勝手に5大栄養素が摂れる。これがたんぱく質、とか考えて食べるのはなかなか難しい」とより実践しやすい指導を心掛ける。

 U―18になるとプロ入りやその後も見据える選手もおり、選手間でも意識の差が大きく出てくる。「昨年の代表で、大阪桐蔭の根尾選手や藤原選手の意識の高さには本当に驚かされました」と大前さん。寮生活で足りない補食にと、校内の購買部にお願いしていたという。「サラダチキンを入れてほしいなど、自分で考えてお願いしていたそうです。間食にヨーグルトを1日5個買うなどお金もかけていたし、凄いなと思いました」とプロの管理栄養士も驚く意識の高さに触れた。

 世代に合わせたサポートを続けているが、トップチームは今秋11月にプレミア12。来年7月には東京五輪と、大きな国際大会が立て続けに控える。

 プレミア12の1次ラウンドは台湾開催。前回15年のプレミア12でも、台湾での食事には苦労した。宿舎に日本人調理師がおり、日本から食材を輸入して準備してくれた。それでも、選手たちから不満の声が出なかったわけではない。

 「前回は期間も長く10日間ぐらい滞在した。メニューを2周させてもいいかな、と考えていたら“またですか?”という声もあって。変えないとダメなんだなと反省しています」

 同じご飯を出しても「臭いが違う」という声も出た。「それなので“日本のお米を、日本の炊飯器で、ミネラルウォーターで炊いています”と書いたメモを貼ったり」。気持ちからくる問題なのだろう。ただその気持ちのケアも重要だと理解している。

 「大会で試合も重ねてきて、みんないろんな感情、気持ちで席に着く。単純に栄養を入れるというより、リラクゼーションの部分もかなり大きくなってくる。そこもちゃんとかなえられるような環境を、スタッフの皆さんとつくっていきたい」

 プレミア12のメンバーは、東京五輪へと直結する可能性も十分にある。「その間の自主トレが大事になる。課題や、五輪までにこうしたいと考えている選手もいると思う。そこに通じる話ができたらなとも思います」と処方せんは広く用意する考え。

 東京五輪は春や秋に多い他の主要国際大会と違い、シーズンまっただ中の夏場に迎える。「五輪を意識して中心に考えられる選手もいれば、チームでの生き残りに必死な若手もいる。代表で集合した時の消耗具合も選手によりまちまちでしょうし。そこにどう対応していくことができるか」と集合前から各選手の状態の把握に目を光らせる。相談に乗った選手は、日々の試合を中継や動画で追い、スマートフォンが手放せなくなった。

 「前回のWBCでも直前合宿でうまくいかず、本番で使ってもらえずに悔しい思いをした選手が何人かいました。何とかできなかったのかな、という思いが今もあります」

 必要な対処を見抜くには、選手本人との意見交換だけでなく、自分の目で判断することが大事だという。勝負の夏を制するため、少しでも最適な解を導き出す試行錯誤は常に続いている。

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