阪神・矢野監督、継投失敗「俺の責任」方程式温存が裏目「考え甘かった」

[ 2019年5月9日 06:00 ]

セ・リーグ   阪神7―7ヤクルト ( 2019年5月8日    神宮 )

引き分けに終わり、島本(左)をねぎらう矢野監督(撮影・坂田 高浩)
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 三塁スタンドに詰めかけた虎党の反応がすべてを物語っていた。「矢野!頑張れ」。「12連戦お疲れ様でした」。野次一つない温かい言葉が疲れ切った矢野阪神にとって唯一の救いだった。今季最長4時間53分の死闘。結果的には最大5点差のリードを死守できず白星を逃してしまった。

 「追いつかれたということに関してはもちろん俺の責任やと思う。5点差を追いつかれた責任は俺にある」

 引き分けに終わった直後に矢野監督が発した言葉は謝罪だった。流れが変わったのは楽勝ムードが漂う5点リードの8回。4番手として福永を送り込んだ。中継ぎ陣の負担軽減を理由に“勝利の方程式”を温存。このベンチの思惑が完全に裏目に出た。強打のツバメ打線はわずかなスキを突き、襲いかかった。

 「あしたゲームのない中で、“それならジョンソンでいけば”と言われても、俺の責任。俺の考えが甘かったっていうのもね」

 全責任を背負った指揮官は継投理由について包み隠さずに本音を明かした。前回6日のヤクルト戦で好投した福永を“新戦力”として起用。ただ、精彩を欠いた。先頭から3連打で満塁。続く山田哲に2点二塁打を浴びた。なおも無死二、三塁でジョンソンを投入。後手に回ってしまった。

 強力な助っ人右腕も流れには逆らえなかった。雄平に左翼フェンス直撃の2点適時二塁打を献上。なおも1死三塁から村上に同点の左犠飛を許した。オープン戦の7試合も含め来日初失点。自慢の救援陣が崩壊した。

 「5点差を追いつかれた責任は俺にある。(ただ)負けなかったということにもすごく意味がある」

 3日のDeNA戦から救援陣が続けてきた無失点が15回2/3で止まった。試合後にはベンチ裏で、全体の緊急ミーティングを実施。指揮官は謝罪の言葉とともに、選手の健闘をたたえた。

 「本当に選手に感謝している」。先発を含めて8投手を投入する総力戦は、負けなかったという事実もある。思えば優勝した03年4月11日の巨人戦でも、9回に6点差を追いつかれ引き分けた。その後、うつむくことなく前を向き、Vロードを切り拓いた過去がある。12連戦を終えた矢野阪神もまた、後ろを振り返ることなく甲子園へと戻る。(山本 浩之)

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