楽天ブラッシュ菅野撃ち!新4番候補 初打席で怪力見せた

[ 2019年2月24日 08:12 ]

オープン戦   楽天6―3巨人 ( 2019年2月23日    那覇 )

2回無死 ブラッシュは中越えソロを放つ(撮影・三島 英忠)
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 プロ野球のオープン戦は23日、沖縄県内で3試合が行われて開幕した。平石洋介新監督(38)が率いる楽天は6―3で巨人に快勝。新加入のジャバリ・ブラッシュ外野手(29)が2回、オープン戦初打席で菅野智之投手(29)からソロ本塁打を放った。日本球界最高のエースが投じたこの日最速の151キロ直球を捉え、新4番候補が存在感を見せた。

 キャンプインから一貫してメジャー通算2586安打、ロッテでも活躍したフリオ・フランコに例えられてきた。両足をピタリとくっつけ、バットのヘッドを投手の方へ向けるその構え。ブラッシュは豪快な一発を放った後、上機嫌で別のレジェンドの名を出した。

 「彼(フランコ)が同じようなフォームだったことは知っているよ。自分では、サダハル・オーに似ていると思う」。通算868本塁打の王貞治氏。左右の違いはあるが、自信に満ちた口ぶりが不思議と類似を思わせる。

 その独特のフォームから、いとも簡単に打球を中堅スタンドに運んだ。2回先頭の第1打席。菅野の151キロを叩き、直球へのずば抜けた対応力を見せた。「良い速球と良い変化球を持っていて、コントロールが良い投手だと聞いていた。シンプルにストライクをしっかり振ろうと考えていた」と回想した。

 怪力だけではない。3回の第2打席。野上が投じた外角へのカーブにしっかりとタイミングを合わせて左前に運んだ。「1打席目は直球を捉えたので、次は緩い球に狙いを絞った」。視察したロッテの高木晃次スコアラーは「体が突っ込まず、上体を残して打てている。変化球にも対応できる」と警戒の声を上げた。

 昨季まで所属したエンゼルスでは大谷と同僚だった。真面目な性格で研究熱心。キャンプでは日本の投手にタイミングを合わせるため、踏み出すスタンスの広さの微調整を繰り返してきた。石井一久GMも「日々いろいろ工夫をし、同じことは繰り返さない。(打線に)必要不可欠な選手」と評価している。

 平石監督は「甘い球を仕留めて、日本を代表する投手から打てた。良い内容」と目を細めた。3番・浅村を生かすには、4番に座る新助っ人の存在が重要 になる。間違いなく「新生・楽天」のキーマンだ。 (重光 晋太郎)

 ≪“泣きどころ”救世主期待≫ 楽天の昨季の対直球打率は.2666で両リーグを通じワースト3位。12球団最高の西武(.294)に比べ、およそ2分7厘も低く、チームとしても一昨年の.270から3厘以上のダウンだった。なお、昨季楽天の外国人打者の対直球打率を見ると、ウィーラーは.299も、ペゲーロは.257、アマダーは.242、ディクソンは.190と直球に弱かった。

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