【裏方の流儀】ハム水原シェフ“3色の調理法”で飽きさせない3食を

[ 2018年2月16日 08:30 ]

裏方の流儀=日本ハム・水原英政シェフ

こだわりのメニューで選手の胃袋を支える水原シェフ
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 最終日を迎えた日本ハムの米アリゾナキャンプで、栗山監督が「欠かせない必要な戦力」と絶大な信頼を寄せていたのが、選手に3食を提供した水原英政シェフだ。

 エンゼルス・大谷の通訳を務める水原一平氏の父で、普段はロサンゼルスの和食店で働く。社会人までアイスホッケー選手としてプレー。米サウスウエスタン・アカデミー高留学中には野球部にも所属し、7回17奪三振の快投でロサンゼルス・タイムズ紙に取り上げられた。元二刀流アスリートは「どういうものが好きか、選手の気持ちが分かる」ことが強みだ。

 キャンプ期間の2週間のため、勤務先を休み、元同僚のシェフら7人態勢で乗り込んだ。休日2日を除いて朝は午前5時から、夜は午後9時までと一日は長く「4時間眠れたらいい方」だったという。こだわりは飽きさせないこと。同じ肉でも「焼く、揚げる、煮る」と工夫をこらした。普段から日本の新聞で選手が好みそうな料理を情報収集。「選手は何が好きかを拾ってメニューを考えた」という。

 米国キャンプで食事を提供したのは3年連続。球団関係者は「年々質が上がっている」とし、清宮も「飽きないように違うメニューを出してくれた」と感謝した。今年も滞在中の胃袋を支え、「日本一になってほしい」と願いを込めてナインを見送った。 (東尾 洋樹)

 ◆水原 英政(みずはら・ひでまさ)1959年(昭34)9月8日、北海道苫小牧市出身の58歳。16歳で米国、17歳でカナダに留学。帰国後はアイスホッケー日本リーグ・岩倉組で1シーズンプレー。19歳から実家の寿司店で働き、91年に米ロサンゼルスに移住した。

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2018年2月16日のニュース