高山に続いた!上本 2号ソロ ストレート狙い撃ち、全快見えた

[ 2017年5月22日 05:55 ]

セ・リーグ   阪神5―4ヤクルト ( 2017年5月21日    神宮 )

<ヤ・神>3回無死、高山に続き、上本が左越えソロを放つ
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 東京六大学の先輩が後輩の一発に続いた。2点を追う3回、高山に反撃の右越え3号ソロが出た後だ。余韻も消えないうちに阪神・上本が快音を鳴らした。1ストライクから星の2球目。真ん中高めに入ってきた145キロを完璧に振り抜き、虎党の待つ左翼席へ同点2号を届けた。

 「ストレートに振り負けないようなスイングを心がけました。勝ち越せるように頑張ります」

 試合中に広報を通じて発表したコメントは上本らしく簡潔。初登板のドラフト2位・小野が必死で投げている姿を二塁から見ていただけに勇気づける一発になったことは間違いない。

 これだけでは終わらない。7回には高山の二塁適時内野安打で1点を返した後、なお1死一、三塁からルーキの内角速球をしぶとく三遊間に打ち返した。これが適時内野安打となり、1試合で2度目の同点打。2死後の勝ち越しにもつなげた。

 早大時代に流した汗が染みこんだ神宮球場では11年以来、6年ぶりの通算2発目。星を含めて両軍とも東京六大学出身者が目立った一戦で5度のベストナインに輝いた9年前の早大主将が貫禄を見せた。

 5日の広島戦(甲子園)の守備で右足首を痛めた。その場では自力で歩くことができず、担架で運ばれた。幸い、軽度の捻挫で長期離脱は免れたものの、その時点で打率・300をマークするなど好調だっただけに悔しい負傷だった。10日の巨人戦(東京ドーム)で代打で実戦復帰。その後は前日20日まで10打数1安打と実戦感覚の鈍りが否めなかっただけに殊勲の2安打が復調の兆しを強く感じさせた。

 片岡打撃コーチも「ボールが見えない状態じゃなかったけど、ゲームの中でのキレがね。昨日も1本打ったし、長打も出た。明日休んで、これから上本らしさを出してくれると思う」とうなずいた。ケガの分まで取り返す働きに期待だ。(山添 晴治)

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2017年5月22日のニュース