中日・吉見 7度目登板で勝った「やっとスタートしたなと」

[ 2017年5月22日 05:30 ]

セ・リーグ   中日7―4広島 ( 2017年5月21日    ナゴヤドーム )

<中・広>今季初勝利を挙げ、亀沢(左)からウイニングボールを受け取る吉見
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 心の底から喜びが湧き出てきた。勝利を見届けた中日・吉見は満面の笑みでナインを出迎えた。

 未勝利の年を除けば、開幕7試合目での1勝目は昨季5試合を超える自己最遅。5回3安打1失点の内容に「先発としてはふがいないですが、勝ちを付けてもらった。やっとスタートしたなという気持ちです」と笑った。

 広島に同点を許した直後の3回。すぐさま勝ち越した味方に勇気付けられた。「勝ててない時はマイナスの感情が入る。追いつかれたら、また取られるって。でも、すぐ取ってくれた」。スイッチを切り替え、4、5回はともに3者凡退。「最低限の最低限」と自己評価する仕事を終え、リリーフ陣に後を託した。

 エースは苦悩の日々を過ごした。6回途中6失点で降板した3日の広島戦(マツダ)では「迷惑をかけている。自分は邪魔だと思った」とまで思い詰め、前回14日のヤクルト戦(松山)では「ダメならファーム。そんな気持ちは10年近くぶりだった」と振り返る。悔いを残さないように持ち味の冷静さを貫いた。投球プレートを踏む位置を最も三塁側に変える工夫もしたが、大事なのは気持ちの部分だった。

 森監督も「勝ち星が一番のクスリ」と目尻を下げる貴重な勝利。広島に2年ぶりの3連戦3連勝で今季初4連勝。戦う形が整ってきた中日に上昇気配が漂ってきた。 (桜井 克也)

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