ラミ監督明言!石田が開幕投手だ サシ飯で大役指名

[ 2017年1月10日 05:30 ]

一日警察署長を務めたラミレス監督は横浜中華街をパトロールする
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 ハマの新エースになってくれ!DeNAのアレックス・ラミレス監督(42)が9日、新人合同自主トレが行われている横須賀市内のベイスターズ球場で、今季開幕となる3月31日のヤクルト戦(神宮)先発を石田健大投手(23)に託すことを明かした。チームは絶対的なエースが不在で、開幕投手は最近10年間で10人目。昨季9勝を挙げた3年目左腕には大黒柱として長く君臨することも期待される。

 待ってましたとばかりに、ラミレス監督は笑みを浮かべた。新人合同自主トレ初日を視察後、今季開幕投手について問われたときだった。

 「2017年の開幕投手は石田健大投手になります。エースとして活躍してもらいたい。チームの優勝に貢献してくれると確信している」

 早くも、3年目左腕に大役を託すことを公表した。DeNAにとって、横浜時代の08年から10年間で10人目の開幕投手。04年から4年連続で三浦が務めたが、以降は毎年違う投手が任された。「若くて才能がある。彼にはずっとエースピッチャーでいてほしい。ニュージェネレーションに引っ張ってほしいと期待している」と指揮官。23歳左腕が、その存在になり得ると判断を下した。

 昨季終了後から井納と今永を加えた3人から開幕投手を選ぶとしていた。だが、昨年11月の秋季キャンプを前に「制球力もあるし、球威もある。何よりも横浜スタジアムで結果を出している」と、石田に決めていた。本拠地で防御率2・76。さらに、開幕カードのヤクルト戦は、昨季2勝0敗で防御率1・00。データを重視するラミレス監督らしい選択とも言える。

 6日午後8時半、東京・六本木の高級ステーキ店で指揮官は石田と向き合った。通訳は同席していたが、事実上の一対一。エースとしての期待を伝えると、石田は感極まって涙ぐんだという。

 「彼はよく理解してくれていて、気合が入っていた」。実はこの店は、昨年12月に筒香に主将を任せることを伝えた特別な場所。「エースにふさわしい場所を選んだんだ。主将とエースは同じ場所だね」と明かした。

 昨季チーム最多11勝をマークした山口俊はFA宣言して巨人へ移籍。「山口さんが抜けた分を取り返さないといけない意識は強い。自分が引っ張っていかないと…。背番号(14)は勝たないといけない」。昨秋は侍ジャパンに選ばれ、オランダとの強化試合(東京ドーム)で先発。3回4失点だったが、主戦としての自覚も芽生えていた。

 昨年もラミレス監督は1月4日に山口俊を開幕投手に指名した。結果的には山口の右足首故障で、井納が代役を務めたが、「しっかりと準備してもらいたいからね」と早い段階での通達には明確な理由がある。昨季は球団史上初のCS進出を果たした。今季は98年以来19年ぶりのリーグ優勝を目指す。そのための準備を着々と整えている。 (中村 文香)

 ◆石田 健大(いしだ・けんた)1993年(平5)3月1日、広島県生まれの23歳。広島工では甲子園出場なし。法大に進み、2年秋はリーグV&明治神宮大会準優勝。東京六大学野球リーグ通算は45試合で19勝16敗、防御率2・85。14年ドラフト2位でDeNA入団。15年8月6日の中日戦でプロ初勝利を挙げた。昨年5月には月間MVPを受賞し球宴にも出場。1メートル80、85キロ。左投げ左打ち。今季年俸4800万円。

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