104キロ新人の西武・中塚 ポール間走でヘロヘロ

[ 2017年1月10日 05:30 ]

ヘトヘトの中塚(中)を笑顔で見つめる(左から)源田、今井、鈴木
Photo By スポニチ

 西武のドラフト2位・中塚(白鴎大)が体重104キロの巨体をゆすり、ヘロヘロ発進だ。埼玉県所沢市の西武第2球場で新人合同自主トレがスタート。ウオーミングアップ中に苦悶(くもん)の表情を浮かべ、次のキャッチボールから離脱した。

 両翼のポール間走でも20メートル以上離される断然の最下位。10往復できず7往復でリタイアし、「(2度の離脱は)腰が結構しんどくて…。きついなあ。ルーキーで1軍(春季)キャンプはかっこいいけど、今日練習やって到底無理だと思った。練習についていくことからです」と嘆いた。

 弱気な発言だが、焦りの様子はみじんもなく余裕すら感じさせるのが不思議だった。「楽しそうだなと思って」と、途中参加した内野ノックでは「痛い!」「あー!」と捕球するたびに絶叫。「次がポール間走だったのであまり動かないように」とまさかの体力温存作戦を明かした。

 その策略も功を奏さずのリタイア。それでも即戦力と期待されるルーキーは「みんなが速いんです」と涼しい表情。視察に訪れた辻監督も「怒れないタイプ。怒っても聞かないタイプなんじゃないかな」と苦笑いを浮かべた。

 周囲の目と笑いを独占したプロ初練習。ただ、いじられキャラが確立していることには不満そうだった。「みんな(他の新人が)真面目なんですよ。ちょっと自分に頼りすぎかなと」。最速157キロ右腕はマウンドでこそ輝く。本領発揮はもう少し後になりそうだ。 (平尾 類)

 ◆中塚 駿太(なかつか・しゅんた)1994年(平6)12月26日、茨城県つくば市生まれの22歳。つくば秀英から白鴎大に進み、関甲新リーグでは通算6勝ながら、アマ最速の157キロ右腕としてドラフト2位で西武入り。1メートル91、104キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2017年1月10日のニュース