丸 連覇&日本一へ「去年以上の数字を残して引っ張る」

[ 2017年1月10日 05:30 ]

丸は自主トレを公開し改造中の打撃練習に汗を流す
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 広島・丸佳浩外野手(27)が9日、マツダスタジアムに隣接する屋内練習場で自主トレーニングを公開した。昨季は中心選手として攻守走で25年ぶりのリーグ優勝に貢献。今季も「結果を残して引っ張りたい」と意気込むが、残り15本となった通算100本塁打など、個人成績には無意識を強調した。目標はあくまでチームの2連覇と日本一。リーダーの自覚がにじんだ。

 自主トレ公開に設定された午前10時半。屋内練習場に姿を見せた丸は、その足で打撃マシンに向かい、バットを振り抜いた。より高みを目指そうと、昨秋キャンプで間合いの取り方を変える打撃フォームに着手したが、見た目にさほどの変化はない。当の本人が説明する。

 「そこまで大がかりなことはしていない。2月のキャンプで微調整するし、実戦でしっくりこなければ別を考える。重くは考えていない」

 余裕。良くないと感じればチェックし、戻る形と自信があるからこそ…だ。何しろ、昨季は出場143試合で打率・291、20本塁打、90打点。グリップ位置を上下させてタイミングを取る大改造を施しながら、本塁打と打点で自己ベストをマークした実績が光る。

 「結果を残さないといけない立場なので、アピールしたい。去年以上の数字を残して引っ張っていければ…と思う」

 微調整の中で上のステージを目指す今季、丸はそう意気込む。ただ、個人の数字には無関心だ。3年ぶりの打率3割復活には「野手である以上は当然」。残り15本の通算100本塁打にも「節目だけど、100本打ったから優勝できるわけじゃない」と素っ気ない。

 さらに得点圏打率。昨季は・277に終わったが「意識していない」とにべもない。得点につながる無死満塁での併殺打はOKとし「小さなことの積み重ね。それが去年の成績を生んだ」。その上で「ベテランの新井さんでも追い込まれたら右に転がす。感じるものがある」と語った。

 昨季圧勝Vの一因にも挙げられる、後ろにつなぐ意識は不変。根底にあるのはフォア・ザ・チームの精神だ。いきおい、今季目標を口にする丸のトーンは上がった。

 「個人的なものはないけど、リーグ連覇と日本一は何としても勝ち取りたい。優勝したけど、今年またチャレンジャーの気持ちで臨みたい」

 7日から広島で始動したプロ10年目。リーダーとしてチームをけん引する丸の進化に注目だ。(江尾 卓也)

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2017年1月10日のニュース