西武・田辺監督 日本一祈願し高尾山まで5時間かけて徒歩“巡礼”

[ 2015年12月30日 06:33 ]

徒歩で高尾山を巡礼した西武・田辺監督

 西武・田辺監督が日本一祈願のために、東京都小金井市の自宅から高尾山まで徒歩で巡礼したことを明かした。距離にして約35キロ。5時間かけて踏破し「シーズンも一歩一歩、一勝一勝積み重ね。“優勝したい”ではなく“優勝する”という思いを込めた」と語った。

 江戸時代から信仰の霊山として広く知られる高尾山。天狗(てんぐ)伝説があり、開運、招福の利益があると信じられている。「7年間なし得なかったリーグ制覇のためには、何か突き抜けたことをしないといけない」と10月初旬から計画を練っていた。

 22日午前8時に自宅を出発。朝日が差す中、通勤途中のサラリーマンの間を、ジャージー姿の田辺監督が速足で進む。JR武蔵小金井駅を皮切りに、中央本線沿いに一歩一歩歩く。日野市に入った頃から左ふくらはぎが痛みだす。だが、止まるわけにはいかない。自身にさらなる試練を課すために、ランニングも加える。八王子市に突入すると、一気に高尾山口まで進んだ。到着時刻は午後1時だった。

 田辺監督は11月初旬にも挑戦したが、2時間半歩いたところでギブアップ。日野駅から電車で自宅に引き返した。「どうしても年内にリベンジしたかった。これまで優勝から遠ざかり、誰よりも悔しい思いをしている。良い年を迎えることができそう」。名物の高尾まんじゅうを購入し、高尾山を拝んだ。その目は日本一の頂を見つめていた。 (神田 佑)

 ▽高尾山 東京都八王子市にあり、標高は599メートル。山頂への登山道は7コースで、年間を通して多くの登山客が訪れる。本来は修験道の霊場で、中腹には744年に建立されたと伝えられる真言宗智山派の高尾山薬王院があり、参拝客も多く、天狗伝説なども残っている。また、都内では珍しいムササビの棲息地としても知られる。67年に国定公園に指定。

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2015年12月30日のニュース