なぜ?阪神・安藤 50試合登板もダウン…ホールド8減、負け数倍

[ 2015年12月25日 06:14 ]

まさかのダウンに肩を落とす安藤

 阪神の安藤優也投手(37)が24日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、300万円減の年俸8200万円(金額は推定)でサインした。今季はリリーフとして3年連続50試合登板するなどフル回転でチームに貢献。まさかのダウン提示となったが、厳しい査定を潔く受け入れ、リーグ優勝、4年連続50試合登板を目標に掲げ、来季の巻き返しを誓った。阪神はこれで全選手が契約を終えた。

 まさかのダウン提示を飲み込んだ。約30分の交渉を終えた阪神・安藤は、不満を漏らすことなく、前を向いた。

 「ダウンは想像していませんでしたが、球団の評価ですし、査定は変わらない。切り替えていくしかない。(球団からは)いろいろ言われましたけど、自分の中で理解して来年頑張るしかない。納得できない部分も多少ありましたけど、そういう評価。しょうがない」

 チーム内では呉昇桓(オ・スンファン)(63試合)、福原(61試合)に続いて3番目に多い50試合に登板。5勝4敗15ホールド、防御率は昨季3・80から3・02に改善するなどフル回転。貴重な中継ぎとしてチームを支えた。同じ救援の福原は3000万円増の1億5000万円で更改。こちらは2010年以来6年ぶりの年俸1億円超えどころか、ダウン提示と明暗を分けた。

 厳しい査定に報道陣からは何度も心境を問われたが、表情を変えることなく「頑張るしかない」。どこまでも潔かった。

 高野栄一球団本部長は「(ダウン額は)わずかで、(現状維持に)近い」と説明。査定基準については、「防御率などだけではなく、得点制度があり、その中で比較させてもらいました。ようやったし、大きな離脱もなかったというのもあります。でも、それくらいの年俸というのもある。いろいろ分析しているので」と理解を求めた。確かにホールドは昨年の23から8つ減り、負け数は同2敗から倍の4敗と悪化している数字もあった。

 今オフには2年間守護神を務めた呉昇桓が退団。新外国人としてマテオ、ドリスの獲得に乗り出しており、ダブルストッパー態勢で穴を埋める構想だが、来季の活躍は未知数。安藤の役割はより重要になってくる。

 「リリーフ陣は福さん(福原)を中心にね、若手に負けないように。チームが優勝することが目標。個人的には50試合くらい投げられるように。金本監督もウエートトレを重視される方でしたし、ウエートを取り入れて強い体を作っていきたい」。年明けも甲子園球場で練習する予定。05年以来、11年ぶりのリーグ優勝に向け、背番号16がプロ15年目のシーズンへ挑む。 (湯澤 涼)

 ≪越年者なしは3年連続≫阪神の所属全選手が来季の契約更改交渉を終了した。近年は主力選手とは事前に下交渉が行われるようになった影響もあり、阪神では12年オフから4年連続で全選手が保留なしの一発サイン。越年者なしは13年オフから3年連続となった。

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