山田、ゴジラに次ぐセ2位年少MVP 来季は日本一でまた獲る!

[ 2015年11月26日 05:30 ]

セ・リーグのMVP・山田

 来季は「1」にこだわる。プロ野球の「NPB AWARDS 2015 supported by リポビタンD」が25日、東京都内のホテルで開かれ、今季のセ・リーグ最優秀選手(MVP)にヤクルト・山田哲人内野手(23)が初選出された。23歳での受賞は、セでは96年巨人・松井秀喜の22歳に次ぐ年少記録。今季はパ・リーグMVPに選ばれたソフトバンク・柳田悠岐外野手(27)とともにトリプルスリーを達成したが背番号1を背負う来季は日本一での2年連続MVPを目標に掲げた。

 プロ5年目。山田が23歳の若さで、セ・リーグ最優秀選手賞という勲章を手にした。

 「MVPのイメージは一番活躍した人。想像していなかったので、めちゃくちゃうれしいです」

 14年ぶりのリーグ優勝を勝ち取ったチームの主役だった。この日は打者部門で最多本塁打、最高出塁率、最多盗塁の「3冠」。3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」達成を称えたセ・リーグ連盟特別表彰とベストナインにも輝き、3度も登壇した。昨年は初のベストナインに選ばれたが、緊張のあまりスピーチでうまく話せず「リベンジをしたい」と話していた。1年がたち、MVPスピーチでは「いろいろな人に支えられた。この感謝の気持ちを忘れずに、また頑張っていきます」。緊張が解けた閉会後には「スピーチもちょっとは成長したかなと思います」と笑った。

 球団の日本人では若松勉、古田敦也に続く3人目の快挙で、セ・リーグの二塁手としては初の受賞。1332点を集め、2位の川端に約1000点の大差をつけた。それでも来季に向けて、さらなる高みを目指す。同じトリプルスリーを達成したパ・リーグMVPの柳田は、日本一に輝いた。山田は日本シリーズでは史上初の1試合3本塁打の離れ業をやってのけ、自身も今季一番印象に残っているシーンに挙げているが、チームは頂点に届かなかった。「もちろん日本一で、MVPが一番いいこと」と目標を掲げた。

 来季からは、ミスタースワローズの象徴でもある背番号「1」を背負う。「変われたら変わりたい。1番、つけたいです」ときっぱり。12月8日に予定されている契約更改交渉の席で正式に提示される見通しで、さらに球団側が複数年契約を用意していることが分かった。来季年俸は今季8000万円から2億円前後の攻防となるが、球団幹部は「あれだけの活躍をしてくれた。もちろん、複数年は提示することになる」と明言。24歳シーズンからは異例の3年、もしくは4年の大型契約になるもようで、日本を代表する選手に上り詰めた山田への期待の大きさが表れている。

 「来シーズンも今年同様、チームが優勝して個人としてもいい成績を残せるように頑張りたい。総合的にレベルアップしたいです」。目標は2年連続のトリプルスリー達成。そして、来季は背番号「1」で日本一になり、再びこの舞台に立つ。(町田 利衣)

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2015年11月26日のニュース