金本監督 鳥谷に打順別指令!1番なら盗塁倍、3番なら本塁打増やせ

[ 2015年11月26日 07:21 ]

読売テレビ「す・またん」に生出演した金本監督(読売テレビ提供)

 阪神・金本知憲監督(47)が25日早朝、読売テレビ「す・またん&ZIP!」に生出演。鳥谷に対して打順に即した目標設定を促した。来季新打線を模索する中でのキーマンと認めた上での叱咤(しった)激励で、大きな期待の裏返しだった。

 鳥谷に対して就任直後から「成績、数字が物足りない」とあえて厳しい言葉を向けてきた金本監督が具体的な目標設定に言及した。現段階で来季の打線構想は未定でも、任せる打順によって役割は大きく変わってくる。1番か、それとも3番か―。まず「1番・鳥谷」には盗塁増を求めた。

 「1番も打てますし、2番もできますが、1番と考えたときに盗塁も倍はしてほしい」

 主に1番を任されていた今季はチーム事情に加えて故障を抱えていたこともあり、09年以来6年ぶりに1ケタ盗塁(9)に終わった。ただ、元来は走塁に対する意識は高い。自己最多は11年の16盗塁でも、指揮官が要求した倍の「18」は決して不可能な数字ではない。ましてやベンチからサインが出るのであれば、追い風になるだろう。

 「3番も打てるんですけど、3番と見たときには本塁打6本というのは…」

 仮に3番に据える場合には、本塁打数に注文を付けた。今季は6本塁打。確かに数字そのものは寂しいものかもしれない。鳥谷自身が長打よりも遊撃手としての守備に重きを置いている側面もあるとはいえ、09年には自己最多20本塁打したこともある。何より金本監督が鳥谷の潜在能力を認めているからに他ならない。

 「(鳥谷に物足りないのは)彼の能力からすれば、全部ですね。(盗塁数も失策数も)トリの能力とか実績とか身体能力とかを見たときに、すべてが物足りないですよね」

 厳しい言葉で突き放したのも、鳥谷の発奮を促したいからこそ。来年6月で35歳を迎えても、選手としてまだまだ落ち込む時期ではない。実際、現役時代の金本監督も阪神移籍1年目だった03年の19本に一念発起。36歳だった04年には34本塁打を記録し、自己最多40発は37歳シーズンで達成した。鳥谷へのメッセージは、自身の経験にも裏打ちされていて、より説得力も増した。

 「主将なのでね、彼が変わらないとチームは変わらない」。新スローガンとして「超変革」を掲げる来季。指揮官の中では、その象徴こそ鳥谷だった。

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2015年11月26日のニュース