松井裕 会見で侍小久保監督イジり「帰ってしまったのでダメかなと」

[ 2015年2月17日 06:45 ]

侍ジャパンに選出された楽天の松井裕(左)は小久保監督を前に意気込みを語る

 日本代表事業を推進するNPBエンタープライズは16日、沖縄県那覇市内のホテルで3月10、11日に欧州代表と強化試合(東京ドーム)を行う日本代表メンバー26人を発表した。初招集は4人。最年少選出となった楽天・松井裕樹投手(19)は三振奪取を宣言。田中将大投手(26=ヤンキース)が楽天時代の19歳9カ月で参加した08年北京五輪で、1回3三振デビューを飾ったが、尊敬する先輩に負けない鮮烈デビューを誓った。

 19歳の2年目左腕は堂々としていた。小久保ジャパンでは、最年少での代表選出。緊張してもおかしくない会見の場で、松井裕は開口一番、左隣にいる指揮官をいじくった。

 「小久保監督が久米島キャンプにいらした時(8日)にアピールしようとブルペンに入ったのですが、その時には帰ってしまっていたので、駄目かなと思っていました」

 代表内定を聞いたのは数日前。この日は、沖縄・金武で、今キャンプ初の100球超えとなる106球のブルペン投球を行ってから、会見に臨んだ。いきなりユーモアを交えると、表情は自然と引き締まった。

 「持ち味は真っすぐと変化球で三振だったり、空振りを多く取れるところだと思う。真っ向勝負をして三振を取りたい」

 過去に10代で日本代表デビューを飾ったプロ選手は、松坂大輔(当時西武)と田中将大(当時楽天)の2人だけ。田中は08年の北京五輪で、代表デビュー戦となった8月13日のキューバ戦で、1回で3三振を奪った。その田中に負けずとも劣らない奪三振宣言。松井裕は、1月上旬から沖縄県内で自主トレを田中と共にし「尊敬できる先輩。(実績十分の)田中さんでも試行錯誤している。自分ももっと野球を勉強しないと」と意識の高さを学んだ。先輩が歩んだ道を進むことが、自らの成長につながるとの思いがある。

 シーズン開幕が2週間後の3月27日ということもあり、実績あるベテランや大谷(日本ハム)ら開幕投手候補は選出されなかった。若手中心の選考の中で小久保監督は松井裕に対し、救援での起用を明言。訪れたチャンスでアピールできれば、11月開催の「プレミア12」の代表入りも近づく。

 「球界を代表する素晴らしい先輩方ばかり。いろいろ盗んで、チームに持ち帰りたい。短いイニングになると思うので全力でいきます」。2017年WBCへの重要なステップ。日の丸をつける4日間を無駄にはしない。

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