大谷「速球派の宿命」血染め67球 好調の証“球つぶして…”

[ 2015年2月4日 05:30 ]

ブルペン投球を終えた大谷の右手薬指と親指の爪に血がにじむ

 右薬指の出血を拭ったユニホームの臀部(でんぶ)が血でにじんだ。日本ハム・大谷が今キャンプ2度目のブルペンで捕手を座らせ67球。出血は右親指の爪で右薬指の第1関節を切ってのもので、大谷も「血が出ちゃいました」と苦笑いを浮かべる。だが、厚沢投手コーチは「腕が振れている時に出る。速球派の親指の宿命」と好調の証であることを説明した。

 このアクシデントは、大谷にとって癖のようなもの。昨年10月11日のオリックスとのクライマックス・シリーズ(CS)第1戦(京セラドーム)でも出血したまま投げ、チームを勝利に導いた。かつてのエース・ダルビッシュ(現レンジャーズ)も同様のケガを負うことがあり、同コーチは「速い球を投げるために球を握りつぶしているから(出血する)」と説明。

 出血しないための対処が必要だが、投手にとって繊細なリリース動作だけに大谷は「試合中は気にならない。自分ができる範囲で対策をしていきたい」。当面は投球への影響が出ない範囲で試行錯誤を繰り返す方針だ。

 この日、米経済紙「ウォールストリート・ジャーナル」の取材を受けるなど今や世界から注目される20歳の右腕は「(キャンプ)初日より良いし、調子は上がっている」。実戦初登板は9日の紅白戦(名護)で2番手の予定。鮮血をにじませ、荒々しくも、確実に状態を上げてきた。 

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