原監督「出せません!」…“4番候補”大田にラグビー転向勧誘あった

[ 2015年1月14日 06:00 ]

ハワイでの自主トレで打撃練習の大田

 巨人・原辰徳監督(56)が、新4番の誕生に大きな期待を寄せた。13日、客員教授を務める千葉県勝浦市の国際武道大で「スポーツ戦略論2」の講義を行い、その中で今季7年目を迎える大田泰示外野手(24)に言及。昨季、大ブレークのきっかけをつかんだ若武者の潜在能力を絶賛するとともに、主砲への飛躍を待望した。

 原監督の口が滑らかさを増した。11年連続11回目の国際武道大での講義。東海大時代の3年先輩である野球部の岩井美樹監督から大田の話題を振られた時だ。2年前の春季キャンプで、親交のあるラグビー日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチに大田のラグビー転向を勧められたエピソードを披露した。

 「“大田をくれ。ラガーマンとして世界を代表する選手に育てる”と言われた。その時は(転向させても)いいかなと思ったけど、今年の大田泰示は出せません!非常に期待しています」

 原監督の東海大相模の後輩で、新人年の09年から13年まで松井秀喜氏の背番号「55」を背負った大田。昨年9月17日の広島戦で代打逆転2ランを放つと、同27日DeNA戦ではプロ初、球団81代目の4番も務めた。原監督は「非常に有望な選手。彼の持っているスピード、肩、躍動感。日本球界にはあまりいません」と言葉に熱を込めた。

 昨年12月に結婚した24歳の若武者は今季、公私ともに責任が増す。菅野らと行っているハワイ自主トレでは「とにかく振り込みます。菅野さんに誘っていただいてありがたいですし、何かを吸収できるように貪欲にやりたい」と意欲満々だ。この日のティー打撃では外角球を右への逆方向に運ぶことをテーマにし、軽めのスイングで伸びのあるライナーを放った。

 原監督は、夜にはそのジョーンズ・ヘッドコーチの招きに応え東京都内でラグビー日本代表候補合宿のミーティングでスピーチ。今年9月に開幕するW杯に向け「長所を全員が持ち合い、この部分が世界一だというものを持って戦っていただきたい」と語りかけた。大田にも開花寸前の長所を数多く見いだしている。

 新4番・大田。昨年の優勝旅行中にも候補に挙げた原監督は、理想とするジグザグ打線の4番は「どちらかと言われれば右(打者)がいい」と言う。講義中には「今年も期待して、だまされてみようかな」と冗談めかしたが、講義の後には「あくまで理想ですが、現実になるなら素晴らしい」と大きく目を見開いた。

 ▼ラグビー日本代表、ジョーンズ・ヘッドコーチ 原さんは選手、監督として勝つ方法を見つけている。感銘を受けた。

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